自作例

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塩ビ部材を用いたリングダクトスピーカー「RD-801」は、塩ビ部材の規定サイズをうまく使えるタイプです。

まずその構成はこのようになります。

VU100とVU125の部材を組み合わせることで、程度なリングダクト幅を確保することができます。
これが他のサイズで組み合わせようとするとけっこう難しい…

VU125のキャップを大きく開口する作業は気を使いますが、それ以外は比較的容易な作業で出来上がりますので、興味がある方はこのタイプでリングダクトスピーカーを作成されることをお奨めします^^

では、各部材の加工を進めます。

まずVU125の開港作業、この作業が一番怪我に注意となります。
自由錐を使いましたが、自分は規定外利用をして開口作業をしていますので、その方法をお奨めできません。
皆様には大型サイズの自由錐を用いていただくか、この部分は音への影響はほぼないでしょうから、何か違う方法で外見を調整されても良いかと思います。
(例えば木板にサイズを合わせて開口し、表面の見た目を整えるみたいな)

一応私のとった方法をご紹介しますと…
手持ちの自由錐は片刃タイプで、刃と反対側部分に抜け止めの黒い輪ゴムが付いています。
これにより最大開口サイズが直径120mm上限となるのですが、VU125のキャップに開けたいサイズは約130mm。

半径にしてあと5mmほど伸ばす必要があります。
そこで、黒い締め付け部に当たりストッパーとなる黒い輪ゴムを外して開口作業にあたった…という次第で、とても危険なのでお勧めできません(苦笑)

むろん、回転ドリルに取り付けて使用するため、刃の部分が遠心力で飛んでいく可能性が増す行為であります。
実際、自由錐はとても危険で回転時に刃の部分が飛んで器物を破損したという話もあります。人に当たっていれば大怪我の可能性もありますから、重々慎重な作業が求められますよ。
この作業ではありませんが、私も自由錐で3針縫う怪我をしたこともあります。自由錐とはこんなものかと、やはり慣れた頃は特に気の緩みもあって危険性が増すことを実感しました。

ま、その危険性を重々承知した上での作業、自己責任です(^^;)
いつもよりプライヤーで強く締め込み、途中途中で状況を確認して慎重に開口作業を行った次第です。

それと本作業は安定した状況下で自由錐を使う必要がありますから、VU125キャップ側の固定も問題になります。
私はベランダで作業したのですが、ベランダのコンクリート壁に靴を履いて、両足でVU125キャップを壁に押し付けるように力を加えて固定し、少々窮屈な体制ながら電動ドリルで開口しました。
傍目から見たら、うんこ座りをして壁に向かってうつむって何かしている…
とても危ない人ですね(笑)

やはりボール盤があるとこの点はいいですねぇ。

さて次の作業です。
リングダクトスピーカーは、内筒と外筒があります。底面(ユニットとは反対面)で内筒と外筒の位置を固定するためにボルトで締め付けます。
今回は3点をボルトで締め付けることにました。

ただ、3点の穴を開ける場所決めがけっこう難しい…
ということで、手元にあったクリアフォルダを活用して位置決めをすることにしました。

久しぶりに分度器を使いました(^^)
中央付近を適当に定めて1本のラインを引き、それに対して120度の角度で2本の交わるラインを引きます。
ラインの交わる点から均等に目盛りをいれます。
この均等に付けたマークのちょうど中央になるようにVU125キャップに重ねることで、キャップの中心とボルト用の開口箇所もちょうどよく示されるという具合です。

クリアフォルダには切れ目とか入れてませんから、クリアフォルダの上からペン等でマーキングできません。
そこで位置を合わせて、ボルト穴開口位置にはポンチでクリアフォルダもろともVU125に打刻します(要は印と付けられれば良い)

そしてM8のボルトを使用しますので、8.5mmのドリル刃で開口です。

後に内筒にも同様にボルト穴の開口作業を行いますが、クリアフォルダに打刻後が残ってますから、その場所をVU100のキャップに開ければうまくVU125キャップとうまく重なることなります。

テンプレート的に作っておけば便利な方法ですね。

うまく開口できました。
(ちなみにVU100キャップの中央の開口は自由錐によるもの)

これまでは同じM8のボルトであっても、スピーカーを立てて置けるようにとスピーカーラインを直出し、ボルトを内側から外側へと出し袋ナットを利用して足としてましたが、今回はナベ形状のボルトとしました。
これはやはりリスナーに向けて置いた方が音が良いことと、本製作品はお世話になっている方のお家へと奉公に出るのですが、立てて置くことはないだろうとの事前情報とスピーカー端子があった方が良いというお声でしたので考慮しました。

さて次は内筒です。
内筒は、上のイメージ図でも分かるように「VU100キャップ+VU100ソケット+VU100ソケット+VU100キャップ」という構成。
この「+」の部分には、VU100のパイプを適度な長さに切って挿入して繋げることになります。
空気室内の不要な反響音や定在波を抑制するために、VU100パイプの内側には適度にカットしたパンチカーペットを両面テープで貼り付けます。福が来るようにと見えない部分ですが「黄色」をチョイスです(^^)

底部のキャップに差し込んだところです。
3点のボルトがギリギリ収まってます、我ながら絶妙なボルト位置だなぁ…などと(笑)

次はソケット部です。
写真はすでにVU100のパイプを使って2段結合したところです。
このソケットの外側はリングダクト部の内壁面になるのですが、過去の経験からここには起毛カッティングシート(ベロアカッティングシートというのですかね?)を貼る方が音が引き締まります。

さてこのカッティングシートですが、これまでは貼る前にサイズを合わせてカットし、それをうまく貼るようにと注力していました。
カッティングシートの裏面にはカットしやすいようにと目安のラインも入っていることで、ついつい先にカットして貼るという思考になったのですが、この方法がけっこう難しいのです。
内筒を巻くように貼りますが、どうしても微妙にズレが生じてしまいます。貼りながら円筒を巻くように進む過程で上か下に余白が広がっていくことに…
それを強引に力で修正しようとすると皺がよってしまうので、またビリビリと剥いでやり直してまたビリビリと剥いでと何度かやって、最後はもうこの程度の皺ならいいやとあきらめるのです…

そこで今回は方法を変えました。

ある程度余裕がある幅でカットして、先に無理なく貼ります。
多少角度がズレていても余裕がありますから、貼るところに無理な力を加えることなく綺麗に巻くことができます。
そしてはみ出たところを丁寧にカットする…

楽です!

もっと早く気付くべきだったな~^^

これなら問題ないですね。
カッターの切れ味が良ければもっと仕上がりも綺麗になるはずです。
円形ですから、接地した部分にマットを敷いて回しながらカッターをうまくマットに押し当ててカッティングシートを切ります。少々コツがいりますが、ゆっくりやれば問題ないですし慣れてもきそうです。

底部と合体しました、差し込むだけですけどね(笑)
写真撮り忘れましたが、内部には適度にエアキャップ(粒が大きい)のを吸音材として入れています。効果あります^^

内筒のVP100キャップもユニットに合わせて開口して、ユニットを取り付けました。
今回使用したのは、

PARC Audio DCU-F101W ウッドコーン8cmフルレンジ

です。
この塩ビ構成では以前に、DIY-AUDIO SA/F80AMG(同じく8cmフルレンジ)をつかって製作して良好なサウンドを出してくれました。
実は、以前にSA/F80AMGを取り付けていた別筐体を使ってこのDCU-F101Wを取り付けたところ、ややボンつく音の傾向でした。そこで今回はDCU-F101W対策として内筒底面の開口サイズを直径1cmほど広げました。
結果はボンつく音は抑えられ、低音は量感がありつつもすっきりした印象になりました。
このあたりはユニットの性格も出てますね。
このスピーカーの奉公先の主に聴き比べてもらいましたが、同じ感想でした。

ちなみに、ユニットを取り付けた内筒キャップ(三菱樹脂製でしょう)の側面と外筒パイプとの間にはちょうど5mmの幅ができます(ソケット部分ではもう少し狭くなります)
そこで、写真に見えてますがホームセンターに売っているウレタン樹脂製クッション剤(粘着テープ付)の5mmタイプがちょうど良くはまり都合がいいです。

ちょいとレトロなオーディオ機器構成ですが…よく鳴りましたよ^^
(自分の部屋が狭くガラクタだらけでしたので、予備機を出して急遽リビングで聴いたときの環境・汗)

見た目を少し整えるために、私の製作では恒例となってますが外筒にもカーペット材を巻いてます。
外筒との間に両面テープ、そしてカーペット材が巻かれて輪になりつながる部分を瞬間接着剤により接着。

ひとときこのスピーカーの音を聴いてもらって、「いいね!」というお声とともにスピーカーの奉公先の主が持って帰られました^^
今はそのご子息の手元に移っている(一時的に奪われた?^^)とのことでしたが…活躍しているようでなによりです^^

リングダクトスピーカーについては、こちらを参照ください。

リングダクトスピーカーとは

 

2011年03月21日作成
2011年11月19日一部更新

 

※旧ゆったりねっとの閉鎖に伴い、自作スピーカー関連話題をDIY-Soundへ移行(移設)しております。
 2007年10月~2008年10月に掲載しました記事(一部改編)ですのでご了承ください。

 

リングダクト方式で小型化に挑みます。

ゆったり4号機で使用した、秋葉原で購入した100円ユニットを使ってみます。

今回の組み合わせは、
 
内径空気室: VU50パイプ
外形ダクト: VU65パイプ
 
これに、それぞれ上下にキャップを使ってリングダクト形状とします。

RD-801の組み合わせを踏襲すれば、ソケットを内部空気室に利用したいところですが(実際購入しました)、キャップの肉厚に比べソケットはさらに厚く、外形VU65との間に空間がほとんど得られないという問題…

ということで、今回はソケットを利用せずに内部空気室もパイプでいきます。

※その後の改良で結局内部空気室はソケットを利用しています。

内部空気室の底キャップと、土台キャップです。
内部空気室の底キャップ中央の穴がダクトへの出口になります。土台キャップとの間を広がって筒部分のダクトへと続きます。
今回はつなぎとめるボルトを利用して、ナット一個分の間隔を開けるようにします。

100円ユニットの背面。
ユニット端子に直接半田付けしたケーブルの反対側には、端子を付けます。

スピーカーサイズが小さいので、底面にスピーカー端子や端子台の設置余裕がありません。
苦肉の策として、内部空気室の底キャップと土台キャップをつなぎ、さらにはスピーカーの足としても利用するボルトを介してスピーカー線をつなぐことにしました。
伝送ロスを気にして太いケーブルを使われる方々からすれば、そんな電気抵抗が増すような手法を…とか、そもそも銅や銀ではなくステンレスのボルトを介するなんてありえない…とかお叱りを受けそうですが、まぉ良いのです^^、とりあえずは違和感なくちゃんと鳴りますから(笑)
とはいえ、今後の改良点ですね。

※ スピーカーケーブルは、最終的には底面キャップ中央部に穴を開けてスピーカー線を直接外へ出し、ホットボンドで塞ぎました。

こんな感じになります、試作で開口部も空けっぱなしで仕上げしてない状態ですが…
(この後ボルトの長さはチェンジしました)

試作段階では、このボルトにアンプからのケーブルをつないでしまおう…ということです^^

 

(ここまで2007年10月22日掲載:旧ゆったりねっと)

 

まず使用するのは秋葉原の店頭屋外のラック売りにあった100円ユニット。
正直言って良い音とは言えないことは既に分かっているのですが、とりあえず~での作成ですから^^

このユニットに固定用ネジ穴なんてありません。
このタイプのユニットでよくある固定法は、ゆったり4号機のようにビスにワッシャーのような幅を持たせて、それをユニットの縁にひっかけて固定するもの。

ですが今回の塩ビのサイズではその方法をとれる余裕はありません。

しかしギリギリながら、キャップに差し込むパイプでうまく固定はできそうです。
そのままパイプを差し込んで固定してしまおうか、と思ったのですが念のために両面テープで貼ることにしました。

黒いものがあればよかったのですが、白は取り付けた際にも目立ちそうです。

これをユニットの口径に自由錐で開口したキャップに差し込んで…
サイズ的にちょうど良いですね^^
さらにパイプを差し込むことで、後ろから押さえつけることになります。

でこんな感じでユニットが納まりました。

やっぱり白い両面テープがちょっと目立ちますねぇ…
ので、サインペンで黒くしました^^

 

(ここまで2007年10月27日掲載:旧ゆったりねっと)

 

次に外側の筒の土台となる底面キャップの取り付けを行います。

内側筒の底面キャップにボルトを通したところ。

キャップの内面には、スピーカー線を端子を使ってボルトに通し、ご覧のようにナットで閉めます。
ボルトの末端面を黒く塗っているのは、スピーカーの“+”線をつないでいる目印。

ですが、やっぱり良い方法ではないので、スピーカー線を直接小さな穴から出して、ホットボンド等で隙間を埋めるというのが正解でしょうね。

このナット分が底面の音道隙間となります。
(2個ナットを入れてますが、後に1個に減らしました)

外側の土台となるキャップを取りつけたところ。
圧着端子でアンプからのラインを繋ごうかなと考えているところです^^

これで円形ダクトとなるように、外側パイプを取り付ければ完成となるところですが…

 

(ここまで2007年11月21日掲載:旧ゆったりねっと)

 

さて、次にリング状のダクトを形成する外側の筒を取り付けます。

内側パイプのサイズがVU65、外側がVU75という構成です。
塩ビ用ノコギリで切断しているので、切断面が高速カッターやパイプカッターでカットしたものとは比べようもなく見苦しい(下手というのもありますけどね^^)

ということで、VU75用のキャップを自由錐で大きく開口して被せています。
ま、アラを隠すという目的が大きいものの、カットしたパイプそのままというより多少はデザイン性が増すかなと^^

このキャップへの開口作業にはボール盤がほしいところです。
なにせ挿入するパイプの厚みを残す程度を残して、かなり大きく開口することになりますからキャップを持つ手のすぐそばを自由錐の刃がグルグルと回ります。
なかなかスリリングなんですが、ボール盤をアパートでは据え置く場所もなく電動ドリルで気をつけながら行いました。
(皮手袋をして、できる限り固定してと、可能な対策はやります)

外側パイプを取り付けた様子です。
デザインはまずますでしょ^^

RD-801と比べた大きさ。かなり小さくなっています。
目標としております小型化は達成しておりますが、問題は音!

鳴らしてみますが、なんとも解像感が…ない!
でもって高音は伸びない!
逆に低音はそれらしく感じる…という状況です(絶対的には厳しいですけどね)

原因は間違いなくこの100円で購入したスピーカーユニットでしょう^^

逆に100円に高望みするな!と言われそうなところです。

なんだか可能性は感じますので、スピーカーユニットをもう少しマシなものにしてみよう…ということでリサイクルショップを捜すことになりました。

 

(ここまで2007年11月27日掲載:旧ゆったりねっと)

 

100円で購入したユニットのあまりに解像感のない音に、

「こりゃアカン!」

ということで、何か良い掘り出し物はないかな~と近くのリサイクル店を覗いておりましたら、こんなスピーカーを発見!

スピーカーケーブルは単純にアンプのスピーカー端子に差し込むものではありませんので、どうもこの2個のスピーカー以外に本体というべきものが存在するようです。

とはいえ、オイラが必要としているのはユニットのみです。この中に入っているユニットが手に入れば特に問題ありませんから、この状態で音が出る、出ないは壊れていない限り問題になりません。
カバー越しに見えるユニットはなんだか良さそう(十分使えそう)。しかも、小型で直径は今取り付けているユニットとそれほど変わらないのではないでしょうか…

“Boston”という文字があります。
手に持った感じはサイズに似合わず、ずっしりと重いです。
ちょっと前の国内メーカーデスクトップパソコンに付属する、軽くてチープな質感のいかにも安そうなスピーカーとは一線を画す感じが◎!

店員に値段確認をすると500円とのこと、即買いです!!(笑)

帰って名前で検索してスピーカーについて調べてみると、どうやら“Boston Acoustic”というアメリカブランドのようですね。
現在は、マランツやデノンといった音響機器グループの傘下企業として名を連ねていました。予想以上にしっかりしたメーカーですね(喜)。

それから、このスピーカーについて調べたところ、写真の2.1chシステム(型番違いでいくつか種類はあるようです)のサテライトスピーカーとほぼ断定できます。

分解してユニットを取り出してみました。
パソコン横で使うことも想定されての防磁型ですね(後方部分が磁石剥き出しではなくカバーで包まれています)。
フレームには通常ある取付用のビス穴がありません(汗)
分解する際には、プラスティック成型部分でうまくユニットを押さえつけるようになっていましたが、自作ではそう簡単にはいかないですよねぇ…

どうやって取り付けるかな~と悩みつつも、巨大マグネットからして制動の効いたキレの良い音が期待されるところ。

マグネットが大きいと制動力は増しますが、逆にこのタイプは低音が導き難い?
そこで、スピーカーを取り付ける箱(エンクロージャ)で低音を引き出す工夫が必要ですが、まぁ本来サテライトスピーカーとして低音より中高音のキレを求めてあるものですし、何より5cm程度の口径では低音といっても難しい点はありますね。

無論中古ですしスペック表や特性グラフはないのでこれは直感でしかありませんが、中音から低音に向けてはダラ下がり特性と思われます。

それでもこの小型リングダクトに入れたらどうなるか、楽しみなユニットであります。

 

(ここまで2007年12月18日掲載:旧ゆったりねっと)

 

ユニットを入れ替えるのと同時に、内筒部がパイプでしたがVU50ソケット2段に変更しました。
リングダクト部の隙間は狭くても大丈夫そうですね。
この小型リングダクトにBostonユニットを取り付けようとしたところ、100円ユニット用に開けていた開口サイズで問題ないことが分かりました(ラッキーです)
あとは取り付け方法ですが、ビス穴もありませんから裏側から押し付けられるか?と、キャップにうまくユニットを入れて、裏側からソケットとつなぐための塩ビパイプを差し込んでみると、なんとかユニットを押さえることができました。

改良点となりました内筒部ですが、整理しますとこの組み合わせになります。

内筒 : VU50ソケット2段+上下キャップ
外筒 : VU65パイプ+上下キャップ

内部の空気室容量に対してユニット(振動面積)が大きすぎるようです。
写真で装着しているのは、とある2.1chシステムから取り外したユニット。けっこうでかいマグネットが付いていて、小~さな密閉箱でもガンガン鳴るようなパワフルなユニットのようで相性はいまひとつ。
さらに、逆ドーム型でユニットの裏側がドーナツ状に開いている評価の高い2インチのAURAを入れても、ううむ同様の傾向。

ここは空気室とのバランスを考えて、さらに一回り小さい1インチユニットで試すべきかな~と考えておりましたところ…

かなり時間が経過しまして…
オンキョーのダンボール箱利用のスピーカーキットを見つけて、そのユニットを入れてみました。
現在は、そのオンキョー1インチユニットの姿になってます。

こちらも是非ご覧ください。
リングダクトスピーカー「RD-301」

 

(ここまで2008年10月18日掲載:旧ゆったりねっと)

 

2009年09月20日掲載(若干の修正を行っております)

 

先日ご紹介しました車載用スピーカー「BOSCHMANN AL-100SE」を使っての自作スピーカー、塩ビ材を使って簡単に組み上げたいと思います。

必要になる道具は、

 

・電動ドリル
・自由錐(じゆうきり)
・ホールソー(30mmぐらいの手ごろなもの)
・ドリル切り先セット(塩ビ相手なので安価なセットで可)
・半田ごて(または圧着工具)
・定規・スケールは必要です^^(できればノギスも)

 

必要となる材料は、

 

・塩ビ VU150 ソケット 2個
・塩ビ VU150 キャップ 4個
・塩ビ VU150 パイプ(接合用) 1m1本(たぶん最低サイズ)
・スピーカー端子(使わずにライン直結でも可)
・防水テープ(100円ショップ購入・ゴム、スポンジ状でもOK)
・両面テープ(それなりに強力なもの)
・M5ボルト ナット、スプリングワッシャー、ワッシャー、ナット
・ダクト(これの入手がちょっと問題か….)
・その他土台の足等はお好みで^^

 

※VUのキャップはメーカーによって形がかなり異なります。ホームセンター等取扱い商品の違いで、紹介しているキャップがない場合がありますが、基本的に表面が平らであれば利用できます。中にはラウンド形状のものがありますが、これは使い難いので避けた方が良いと思います。

ということで作業開始。

まず、キャップにユニット類を取り付ける開口作業をします。
電動ドリルと、自由錐、ホールソー、あとはヤスリなどが必要になりますが、リーマーがあればとても便利。
大きな開口は自由錐でサイズを合わせて慎重に開口します。
自由錐では空けられない小さなサイズで、でもホールソーでちょうどよいサイズがない場合などに、ホールソーで開けた穴を、リーマーで少しずつ大きくして開口サイズを合わせることができます。ダクト用の開口等に重宝しますよ。

(手動のリーマー)

手でゴリゴリと回しながら開口サイズを広げます。

※写真のキャップは後に失敗となりました。ので開口場所が違いますが、再撮影するのを忘れましたので…(汗)

次に、ウーファーの塩ビキャップ接合面となる部分に、空気漏れを防ぐ対策をします。 スピーカーを取り付ける面をバッフルといいますが、諸先輩方々はここにバッフルからの振動をユニットに伝えないようにゲルを挟んだり、後ろ側からユニットを固定するなどのアイデアを盛り込まれるところですが、ずばりここは簡単にバッフル面にボルト固定であります。
まぁ市販のスピーカーも大半はそうですから(笑)

で、こんな感じですね。
今回は、キャップの裏面からユニットを固定します。ここで黒色の素材理由は、塩ビの開口隙間から色が目立たないように黒です。

M5サイズのボルトで固定します。
家庭用として販売されているユニットは大抵4本固定ですが、これは2本固定ですね。これはどうしようもないので、2本でしっかり固定します。
ユニット側(裏面)は、なるべく大型のワッシャーで押さえたいところですね。

ツィーターは、そもそも両面テープで背面を固定する仕様です。取付用のビス穴は存在しません。
そこで、外周の段差を利用して両面テープで接着します。
後で剥げてほしくないので、ここはブランド製の両面テープを使用しました。

とまぁツィーターまで取り付け完了。
はっきりいって、このVU150のキャップに納めるのはギリギリですね。
こんなにユニットが接近していてお互い磁気干渉は発生しないか心配でもありますが、後に聞いた感じでは特に問題ないようでした。

ちなみに、もっとキャップの端の方まで有効利用したら?と思われるかもしれませんが、ソケットと接合するためにVU150のパイプを差し込みます。
それがけっこう幅と取るのですよね…

以前使わなくなったスピーカーのダクトを再利用することにしましたが、こんなサイズのパイプがあればなんでも利用可能と思います。バスレフ型のスピーカーですね。
ダクトはコイズミ無線さんなどのショップで販売されてますが、この制約のある中にちょうど良いサイズがあるかは少し悩みます…
ひょっとすると、100円ショップのパイプ組み立て棚用の紙パイプも利用できるかもしれません。
また、ダクトの長さ(太さはこの場合設置に限界がありますので…)で低音の出具合が変化しますので、カットして試せる紙パイプの方が楽しくチューングできるやも…^^(問題は固定をどうするかですが…接着でしょうか)

とうことで、ダクトまで取り付けたキャップ。

視聴まであと少し、つづきます^^

 

2008年01月20日作成

 

ユニット取付面に続いて、土台から筐体本体部分を作ります。

実際には、オイラの場合は過去に作ったスピーカーから流用することにしました(ゆったり3号機がユニット故障により)。
ということで、そのときの作成状況からまず土台部分。

スピーカーは、“重たい方が良い”といいます。
どっしりと構えることにより、不要な振動を防ぐことができ、それがスピーカーユニットから出る音の分解能の高さに影響を与えるといったことでしょう。

それならばと、土台部分となるキャップにはセメントを充填することにしました。
ホームセンターに行けば、セメントと砂を適量に混ぜたものが2kg、5kgといった袋に売られてますから、これを利用するのが簡単便利^^

土台となるキャップを加工し、足となるボルトを取り付け(M8サイズです)。
また中央部分に、スピーカー端子を取り付けます。
(スピーカー端子の開口作業は自由錐を使っています)

スピーカー端子ですが、バナナプラグ対応のゴージャスなタイプは、M8袋ナットの足では高さが稼げないのでパスです(ナットを挟んで高さを稼ぐ等いろいろ手はありましょうが、見た目と簡単さを優先)

内側はセメントが充填されますので、ちょうどよいサイズの塩ビソケットをスピーカー端子の裏側に押し当てて、エポキシ系接着剤を多めに流しました。
これは、セメントが直接スピーカー端子台裏のスピーカー線との接合部に触れない方が良いとの判断からです。

セメントを流し込んで3日後の様子。
こだわるなら、半乾きの状態でセメント表面をおさえて整えてやると綺麗になるのですが….ま、内部で通常さわるところでもないのでいいか…という感覚です(^^)

ここまでくれば後は組み立てだけですね!

組み立てイメージ図を作成してみました。

で、そのように組みあがったのがコレ!

いやぁ開口作業後に気付いたんですけど、オイラってほんと素人でしょ、このスピーカー、左右対称になってないんです(苦笑)
見た目問題のような気もしますが、その差が生み出す音場の違いはオイラには分かりますまい…なので良しとします^^
(写真の上部キャップとソケットの間には隙間がありますが、最終的には密着します)

このスピーカーは上面ユニットとなってて、構造上もフロアに置いて使うことを前提にしています。
ですが、スピーカーは自分の方を向いてないとなぁ~という方も多いのも事実。
特に高音帯域の音はスピーカー正面への直進性が強く、斜め方向になればなるほど減衰してしまいますから、確かにユニットが自分を向いていたほうが良いのも納得。

その点、このスピーカーは美味しい特典付です。

ご覧のようにツィーターの角度がある程度ですが調整できます。
フロアに置いた際には、ツィーターを自分の方へ向けることができますから、単純な上面ユニットタイプに比べると高音部はしっかり届くはず!

さて音の傾向です。
初めての2wayスピーカーの作成でしたが、なるほどその魅力を感じました。
フルレンジ一発に比べると、高音域の表現は上手。
フルレンジ一発の際に弱いといわれる高音域、ユニットにもよりましょうが「なるほどな」と感じたところです。

この車載用スピーカーセットは、2wayスピーカーの良いところを教えてくれました^^
(逆にネットワークを追加しますから、厳密には音信号が劣化する代償でもありますが)

サイズがサイズだけに重低音は難しいですが、それでも低音の厚みもあります。多少ドンシャリ系の音かな~(車で聴くことを考えてのチューニングでしょうし)
エンヤの音楽はなかなか心地よく鳴りますね。

余談ですが、本体部分のソケットを2段にして内部空気室の容量をアップしたらどうなるか、試してみました。
そしたら空気量が多すぎたようで、低音音圧が低下してしまいました。
このミッドバスユニットにはソケット1段が良いようです。

いろいろ音の出方が変わる要素があって、面白いですね自作スピーカーは(笑)

 

2008年02月08日作成
2011年11月18日一部更新

 

※旧ゆったりねっとの閉鎖に伴い、自作スピーカー関連話題をDIY-Soundへ移行(移設)しております。
 2007年10月に掲載しました記事(一部改編)ですのでご了承ください。

 

塩ビのキャップに穴を開けたりしますが、センターをうまく出さないと例えばスピーカーユニット用の開口が真ん中にならない、なんてことになります。

私がメインに利用しているメーカーのキャップでは、VU100用以上であれば表面や裏面に、「ははぁこれがセンターだな」と分かるラインなりマークらしきものがあるのですが、VU75用、VU65用ではセンターとなるような目印が得られません。

よって自力でセンターを出すことになります…
最長となる部分でラインを複数本引くと、重なる部分がセンターになりますが、なかなか適当にやっていては線を引くごとに重なる場所が変化してしまう…なんてことになります。

最近作成したものもそんな感じで苦慮した上に、センター出しに結果失敗した感じですので、ここはツールを作ってみることにしました。
とても簡単なものです^^

参考は、以前所有していた木工旋盤に付属していた丸棒用のセンター出し道具。

用意するのは、

・30cm-15cmの曲金
・三角定規(45度・45度・90度)
・両面テープ(段差を稼ぐ意味でスポンジ等の厚みがあるタイプが良い)

と簡単な材料。500円前後で揃うように思います。

※後述にて補足しますが、曲金と三角定規との間に板等を挟んで、もっと厚みを持たせるようにした方が良いです。

まず三角定規の長編側に両面テープを張り、形に合わせてカットします。

それを写真のように貼り付けます。
曲金と平行性がずれていては精度が出ませんから、別の平面板等にそれぞれ立てるような感じで平行性を保つように接着すると良いでしょう。

角からちょうどラインが伸びていくように三角定規の一辺が固定できれば完成です。

これの使用法は、曲金を円形物の円周にひっかけて押し当てます。
このひっかける段差がもう少し欲しいところですが、まぁ簡単な材料ですから…
スポンジ状の両面テープを使うのはこの点を補うためです。

円形物に曲金の両辺がカッチリ押し当てられたところで、三角定規部分にラインを引きます。これを2、3本引くとセンターが分かるというもの。

写真はVU50のキャップでセンターの目安となるマークありましたが、その中央を指しています。
まずまずの精度は出ているようです。
これで容易にセンターが出せるようになりました^^

三角定規をもう少し大型にすればサイズ的な汎用性は増しますね。
ちょっと便利なツールが出来て、効率が増しそうで嬉しい気分です^^

 

※補足
塩ビキャップの円周部は、直角ではなく丸みを帯びているために曲金と三角定規との間の幅が狭ければ、この部分にあたってしまい精度がでません。
よって、丸みを帯びていない側面部分に曲金が接っする必要があり、板等でその部分の厚みを確保するとより利便性が向上します。

 

(2007年10月19日掲載:旧ゆったりねっと)

 

2009年09月10日掲載(若干の修正を行っております)

 

※旧ゆったりねっとの閉鎖に伴い、自作スピーカー関連話題をDIY-Soundへ移行(移設)しております。
 2007年8月~9月に掲載しました記事(一部改編)ですのでご了承ください。

 

スピーカーに詳しい御仁が言いました。

「以前イヤホンのスピーカー部をメガホンのようなラッパ状に組み合わせたら、これがけっこう良い音がしたっちゃんね。」

とのこと。ほほ~、面白そうです。
いわゆる「フロントロードホーン型スピーカー」となりますね、それの小型版という感じ。

ラッパ状のホーン部をスピーカーの前に設置すると、そのホーン部で囲った部分の空気を振動させることになります。
ホーン部がないスピーカーと比べると、これは良い結果をもたらすようですし、音量も増すようになります。

イヤホンのような小さなスピーカーで音を聴く、イメージとしては蓄音機に近いかもですね。

(山口県立山口博物館・掲載画像を拝借)

蓄音機はレコード針の振動を音に変えているもので、信号としては微弱なはず。
それが音となって耳に届くのですから、ホーン部の効果がお分かりになるかと思います。

このレコード針の代わりを、イヤホンスピーカーで代用しようというのが今回の計画。
振動部が極小ですから、スピーカーに詳しい御仁曰く、かなりキレの良い音が望めるはず…

ということで、突然に安価なヘッドホンをバラしてスピーカー部を取り外します。
イヤホンもバラしましたが、ちょっと小さすぎるかなとこのヘッドホンに白羽の矢が立つことに^^

こんなこと思い浮かなければ、このへッドホンも壊されることはなかったのに…と同情したりしますが…

次はホーン部を探す必要が…
これは100円ショップのミニパイロンが有力な状況….
ほんとは理想形状のロート(じょうご)等を探しているのですが、まぁ手始めはミニパイロンで問題はないでしょう。
実際、選定決定後にまたご紹介します。

また、これを機にいつかほしいなと思っていたホットボンドを購入することに。

白いロウソク状の接着材を熱で溶かしながら、固定したい部分に付ける道具。
イヤホン部をビス止めなど不可能そうなので、今回はこれで接着固定を考えております。

ということで、道具が届き作業が進められたらご報告します。
さて、どうなりますか^^

 

(ここまで2007年08月31日掲載:旧ゆったりねっと)

 

さてヘッドホンのユニットですが、耐久出力はいったいどれぐらい…というほど小さいはず。
実際、ヘッドホンタイプではなくてイヤホンタイプに、スピーカー端子からの音を入れてみましたところ、いともあっさりと飛んでしまいました。
コイルが切れたのでしょう…

多少ヘッドホンの方が、ユニットサイズが大きいこともあり少しはマシでしょうけど、この程度の音量にフロントロードホーンを付けたぐらいでどこまでやれるのか…
面白いのでやりますが、どのような音になるかは少々懐疑的であります。

まずはユニットの確定。
正直言って、このためにヘッドフォンを購入して分解するわけにはいきませんので、手に入るお安いものでいきます。

簡単にいえば、飛行機の機内で音楽を聴くときに使うような安価そうなヘッドフォンです…
といいますか、そのもの…とも言います(爆)
まぁちょっとしたワケがありますのでご了承の程を…^^

ユニットを取り外しました。
コーン部分(振動部分)が、ピラピラのビニールみたいなユニットです。

裏面は、意外にしっかりした端子がありました。
これならハンダ付けもうまくいきそう…

取り外した際に壊れてないかを調べるために、この状態で線をつなげて聴いてみますと、小さな音が流れてきました。
ユニット、大丈夫そうです。

次にこのユニットの前に設置するホーンが必要です。
最初はじょうご(ロート)を探したのですが、適度なものが見つかりません。
以前、集まれ塩ビ管スピーカーさんに投稿されている先輩より、ハイスピードロートなるスピーカーのホーン部に適した形状の商品を教えてもらいましたが、なかなかめぐり会わないですねぇ。

で、代用品ということで…


今回はコレです。
ダイソーにあったパイロン(大)。
(大)とはいっても、ダイソーにある3種類のうち一番大きいという程度で、高さは30cm程度、持ちようによってはメガホンに見えるようなサイズです。

とりあえず、今回はコレでいきましょう。

フロントロードホーンの役割は、スピーカー前の空気を囲うことで振動を受ける空気量を増やすことにあります。
音は空気の振動です。
大きなスピーカーユニットであれば、そのものの動きで多くの空気を震わせることができますが、小さいユニットであれば細工なしでは振動を与える空気量は限定的です。
そこで、ホーンで囲うなどして震わせる空気量を稼ぐわけです。
振動する空気量が増えれば、その空気量全体からまた振動が伝わっていきますから、音の大きさが増す…ということではないでしょうか。
フロントロードホーンでは、その振動が広がりやすいように、ラッパ状に先に行くに従い大きく広がる形状となるのが一般的です。

聴くところ、昔の映画館では現代のように大出力アンプがありませんでしたから、スピーカー側に仕組みを作って大音量となるようにされていました。
その大きな担い手となったのがホーンだったそうです。

今回使うのはヘッドフォン用の小出力ユニットですから、スピーカー形状でカバーしなければ満足に聴ける音量は難しい…
フロントロードホーンという形状は、今回は必須なのでありますね^^

 

(ここまで2007年09月10日掲載:旧ゆったりねっと)

 

ダイソーで購入したパイロン、この頂き部?にヘッドフォンユニットを取り付けるために加工が必要です。

直径を計れば、ほぼ頂き部付近に取り付け可能のようですので、ホーンとしての長さを有効に活かせます。

まずは、ドリルで適当な穴を開けて、リーマでゴリゴリとその穴を広げていきます。

塩ビの加工をする際に、このリーマは大活躍です。

慎重に広げていき適度な固さ(スカスカでは困る)で納まるサイズに調整し、ユニットを取り付けたところです。

で、はめたはいいけど、この形状…簡単に外せなくなってしまいました(苦笑)
ま、いいか~とこのまま接着剤を流して固定化です^^

次に、接地側の四角状に広がった部分を切り落とします。
あまり丈夫な素材とはいえないので、塩ビ管に入れて補強しておこうということで、丸く切り落としましょう–

まぁハサミでカットなのであまり綺麗には切れてませんが、まぁ設計予定上は見えなくなる部分なので、これまた、ま、いいか~ということで勢いで作業進展です^^

 

(ここまで2007年09月11日掲載:旧ゆったりねっと)

 

強度の問題。ホーンも押せば凹むような素材ですしなんとかしなければなりません。ホーンを格納する筐体部分を作ろうと思います。
要は、塩ビ管に入れてしまえ、というワケです^^

まずはキャップの加工。
サイズからしてVU150用の材料を奢ります…

・VU150用キャップ 約900円/個(4個使用)
・VU150用パイプ  約1,000円程度か
・スピーカー端子    756円(2007年09月現在)

ううむ、想定外の材料費ですねぇ^^(在庫だけど)
ま、それでもユニット代がありませんので安いといえば安いですが…

この塩ビ・キャップへの穴あけ加工に役立つのは、自由錐【じゆうきり】。
写真のような工具ですが、これをドリルまたはボール盤にセットして回転させて使うもので、写真のものは40mm~120mmまでの穴を開けることができます。
サイズについてはもっと大型のものも存在しますが、大きくなればなるほど剥き出しの刃の回転半径が大きくなり危ない道具…であります^^
(回転半径を覆うカバー(防塵目的かな)も売られているものがあります)

写真は薄板用で、押し切りしていくような感じですが、厚板用は溝を掘るように削っていきます。材質によって刃の形状など違いますね。

キャップの後ろ側にホーンをはめてみたところ。
ここで接着するためにホットボンドを利用しようとしたのですが、一気に広いエリアを接着するのには不向きですねぇ。熱い状態でないと接着できず、ぐる~りと塗って貼り付け用としたら既に最初の方は冷えている….みたいな感じです。
強力な接着力は確認できたのですが…

で、強引に使っていたら壊してしまいました(涙)

ということで、ここはエポキシ接着剤で取り付けることにし、さらに塩ビパイプを後ろ側から密着させることで、安定した固定を行います。

これを塩ビのパイプに入れ、開口部と反対側にもキャップをして内部を密閉化し、スピーカー端子の取り付けと内部配線を施し….完成!

ホーンが赤い、とても鮮烈な印象を与えますねぇ。
隣にあるリングダクトスピーカー ゆったり8号機(RD-801)より一回り大きいです。

覗き込むとヘッドフォンユニットが見えます。
実際の長さ以上に奥行きを感じますね(感覚って不思議)。

フロントにホーン形状を持つスピーカーには、JBLの製品群をよく目にします。

特にボーカルでは、ホーンならではの効果を感じる、などと聞きます。
老舗JBLが一環して採用しているのにも、そういった利点があるのでしょう。

さていよいよゆったり6号機の試聴です。

ポップな大塚 愛のベスト版から“さくらんぼ”を流してみます。まぁ元気になる曲ですね。

ゆったり8号機につないでいたボリュームでは、さすがにヘッドフォン用というべきか、小さな音が鳴っています。能率はとても低いようです…

そこで、ユニットが壊れないかなぁと恐る恐るボリュームを上げてみると、

おおっ! ヘッドフォン用でこんな音がでるの?

と少々感動!
繊細な音の表現ができてますね、なるほど….馬鹿にできませんね、コレ。

音量もそれなりありますよ。
これ以上どこまで上げることができるか….怖くて出来ません…
けど、室内で聞くには十分な音量を確保できますよ!
(スピーカーの向きの調整は必要ですけど)

ただし低音はスカスカです。
ユニットがそもそも非力であることもありますが、別の理由もあります。
音の速さは約340m/秒です。

ですので、1Hz【ヘルツ】の音の長さは340mとなり、10Hzの音で長さは34mですね。
重低音とはいかないまでも、ポップスやロック等で低音と感じる100Hz前後の音でも長さが約3.4mにもなります。
1Kz(1000Hz)まで高くなれば、長さが34cmとなりますね。

ホーンは、ユニット前の空気を囲い込み振動を与える空気量を確保する要素がありますから、低音で効果を得ようとすればそれだけ長いホーンが必要となります。
100Hzでもざっと3.4mのホーンが必要になる…といえるのですから、まぁ低音に効果を求めるのはそもそも家庭用では不可能…といえます。

でも、今回の6号機はホーン長約30cmから計算しますと、1133Hz位より高い周波数においては効果を上げているように思われます。
参考までに時報のプ・プ・プ・プーンの音。
プ・プ・プの低い音で440Hz、プーンの高い音で880Hzとされていますから、それより高い周波数からのホーン効果、ということになりますね。
(まぁ他にも要因があると思いますので参考程度で)

またホーン形状ですから、先述のように指向性が強くあります。
自分の方向に向ける、向けないでは全然違います。

特筆すべきは音像。
音像はとても小さく、くっきり浮かび上がります。ユニットが小さいことが好影響を与えているようです。

では、職場スタッフに聴いてもらいました。
その感想から・・・

□スピーカーに詳しい御仁
今回のヘッドフォン・フロントロードホーンスピーカーについて、作ってみりぃ?という雰囲気を作った御仁、その評価は?

「おっ、面白い!」
「以前作ったのは、もっとシャリシャリ音やった記憶があるけど、ふ~ん…」
「侮れん侮れん…」

□ゆったり人1号
「すっげぇ~」
「しかし、よ~作るね」

□ゆったり人2号
「いつも聞こえない音がします…」

これについては、よほど変なコンポで聴いてるんでないかい?と思ったのですが、いやいや高域においてはかなり繊細な音が出ています。
ゆったり人2号の感想は正しいかも。

といったところで、自作スピーカーゆったり6号機でした。

 

(ここまで2007年09月13日掲載:旧ゆったりねっと)

 

2009年08月31日掲載(若干の修正を行っております)
2011年11月16日一部更新

 

※旧ゆったりねっとの閉鎖に伴い、自作スピーカー関連話題をDIY-Soundへ移行(移設)しております。
 2007年7月に掲載しました記事(一部改編)ですのでご了承ください。

 

今日は材料の再利用で、“超お気軽スピーカー”を作成しましたのでご報告です^^

以前作成しましたゆったり1号機、実は既にFF-85Kというユニットは取り外され、背面の端子台もなくなっている状態で、塩ビの部材が悲しくも残っておりました。
ゆったり1号機のかつての勇姿

ゆったり1号機の背面の端子台

で、この端子台を取り付けていた塩ビVU-100用キャップを眺めていたら、開口部が約5cm….

ひょっとしてアレがはまる?
と思ってやってみたら、なんと端子台用のビス穴も利用することで簡単に出来ました!

取り付けたのは、秋葉原で売っていた100円のユニット!
密閉型ではなんですから、電材用塩ビ部材のエンドキャップを利用してダクトとしました。

空気室を共用して、裏表に取り付けたスピーカーです。

内部の様子。

ダクトは直径1cm、長さは約3cmの裏表に互い違いに2本装備しており、それなりに機能しています(でも量感的にはアンプで低域を引き上げる必要有)。

スピーカーユニットは2個で200円。

ちなみに、

・スピーカー取り付け面 : 塩ビキャップ2個(約500円?)
・端子 : コイズミ無線オリジナル(756円)
・ダクト : 塩ビエンドキャップ(約60円)
・表裏接合部 : VU100パイプ少々(約100円?)

ということで、ユニットよりその他の部材が高い(笑)

肝心の音ですが、会社でFMラジオを流してみると、
「一昔前のラジオの音みたい、あ~、でもいいねぇ」
とゆったり人1号の感想^^

ユニットが近い位置に裏表で配置していることと、ダクトからは共用空気室からの音が出ることから、ステレオ感が大幅に減少?している感じです。
ステレオ感がないところが、レトロ調な雰囲気なのかもしれません…

でも、事務所で流していると、これがまた不思議と自然….
聞きなれたDJの声はちゃんとした声で違和感なく、ずぅっと今日はFMラジオを聴いています^^

こういうので遊ぶのも面白いですね。

ま、特性を測定するまでもなさそうだけど、今度やってみようかな~
(あ、でもまだ高域側の測定ができませんけどね^^ ※PCボード不良により)

せっかく透明の振動版なので、中にLEDなんか入れると綺麗かも^^

 

(ここまで2007年07月18日掲載:旧ゆったりねっと)

 

前回ゆったり7号をご紹介しましたが、レトロチックな音が楽しいといえば楽しく、これも自作としてはアリだよな~とは思っていたのですが、ふと、職場で活躍の場を失っていたELECOMのL・Rのスピーカー前面ネットを外してみると、なんとユニット口径が同じ!

さらに、ELECOMのスピーカーはちゃんとした取り付けビス穴のあるフレームがありますが、これまたゆったり7号機のビス穴と完全一致!

ということで取り外してしまいました…

(使ってなかったんですもの…ははは)

たぶんほとんどの人が、「なんちゅうもったいないことを」と思われるでしょうなぁ…
それに、この取り外された箱の使い道がまた悩むんですよね~

で、ゆったり5号機のユニット入れ替え後のゆったり5号機(改)の姿^^
ちょいと見た目が良くなりましたね。
ユニットの高さがあるので、接合部の塩ビを2倍ほど長くしております。

内部の様子。防磁型ユニットです(磁気の漏れを防ぎ、テレビ等への影響をなくしたタイプ)です。
通常のユニットに、磁気を相殺するようにキャンセルマグネットが後ろ側にドッキングしているのが、よりユニットを高くしている要因。
それを包むようにカバーがはまっているので外からは分かりませんけど…

端子部は取り付け面がカーブしていることから、ゴムブッシングを挟んで閉めこんでます。
このゴムブッシングはけっこう活躍しますね。
(ユニット取り付け時にも使用してます)

さて肝心な音ですが、さすがに100円ユニットよりはかなり良い!
高域にも低域にも再生エリアは広がった感じ。だけど少しこもった感じがしますかね~

ま、とりあえずは職場のFMラジオ専用機なので十分^^(と思う…こととする・笑)

また、何か気が向いたら改良していきます。
(2009年08月現在、所在不明になっております・汗)

(ここまで2007年07月22日掲載:旧ゆったりねっと)

 

2009年08月30日掲載(若干の修正を行っております)
2011年11月15日一部更新

 

※旧ゆったりねっとの閉鎖に伴い、自作スピーカー関連話題をDIY-Soundへ移行(移設)しております。
 2007年5月に掲載しました記事(一部改編)ですのでご了承ください。

 

東京出張時に、秋葉原でお遊び用にと格安スピーカーを購入しました。

コイズミ無線さんのすぐ近くで、歩道上ラックの箱に無造作に入れられた格安スピーカーを見たのがきっかけ~(笑)

いかにも安そうなスピーカーですが、でも50円~300円(メインは100円みたい)ですからね^^
この中から50円のと100円のを3種類を購入してみました。
後に、ユニットを裸で鳴らしてみましたが、50円はやっぱり「・・・」、でも100円の2種類はなかなかやるような音?
やってみるかという気になる、それなりに“まともな音”が出てます(笑)

今回使うのはこの100円ユニットにします。
コーン直径が約5cmという代物。

ではエンクロージャの材料を探しに100円ショップへ
今回の筐体に塩ビは使いません^^(部材は使いますが)

購入したのは、保存用容器2タイプ×2セットと、ペン立てを1セットの600円なり^^
250mlと750mlで、1:3となりますね。
それに重ねて保存できると記載されているように、フタと底はうまく重なるように設計されています。

どうなるか分からないけど、ここはひとつWバスレフ化しちゃいましょ~(笑)

まずはユニット取り付け部の開口作業。
自由錐で5cmに合わせてグルグルっと^^(深夜の自室作業です・笑)

材質はポリエチレンとのことですが、適度な軟さがあってバリッと割れることなくすんなり開口^^
スピーカー自作に自由錐は必須ですね(と思います…)。

フタはねじ込み式ですから、とりあえずは接着などせずに密閉性は保てる…ことにします(まぁ保存容器ですからね^^)

ということで、お手軽作業で進めました。

つづくです^^

 

(ここまで2007年05月13日掲載:旧ゆったりねっと)

 

引き続き4号機製作状況を^^

このスピーカーユニット、エンクロージャーに固定するためのビス穴がありません。
ということは、何かで挟んで押さえつけて固定する必要があります。
スピーカー前面をみると、コーンの縁には円状に硬質ゴムが巻いてあり、その面を押し付ければ密閉性はなんとかなるようです。
直径5cm開口しましたから、ちょうどこのゴム縁取りがその回りにきて良い感じ。

固定方法はこんな方法じゃホントは・・・という感じですが、まぁ簡単シンプルにいきましょう^^

4箇所ビス止め(笑)
ワッシャーでスピーカー後ろ側を挟んで締め込みです。
密閉性が気になれば、裏側のユニットの縁をホットボンドででも固めてしまえばまず問題なしと思います。

とはいえ、本来ユニットとエンクロージャーは、できるだけ振動が伝わらないようにすべき、とあります。
スピーカーユニットに不要な震動が伝わると、繊細な音の再現においてデメリットというところ…
ま、今回はまったく気にしませんけど^^

次にペン立ての底面中央を開口します。
25mmホールソーで穴を開けて、テーパー付きリーマーで微妙な位置調整をしながらサイズ調整です。
ここにVE22mm用コネクタを通します。

750mlの保存容器の底面開口。
同様に25mmホールソーで穴を開けて、ご覧のテーパー付きリーマーでゴリゴリとサイズ調整です。このリーマーは重宝します。

室内でダンボール箱内作業中^^
ま、たいした音も出ないので迷惑はかけないでしょう。
問題は、ダンボール箱から飛び出すゴミの後始末^^
(ポリエチレンは静電気を帯びて、箱やら服やらあちこち引っ付くし)

で、ペン立てと750mlとを、コネクタを通して締め付けたところ。

同様に250ml保存容器とも接続するために、開口加工します。

こういった容器類、底やフタのセンターには何かしら凹凸があるもので、センター芯出し作業も不要で、すいすい加工作業が進みます。

次はいよいよ完成となりますが、つづくです^^

 

(ここまで2007年05月13日掲載:旧ゆったりねっと)

 

コネクタを利用して各部材を合体!

接着剤は使いませんから、後で分解してあ~だこ~だと遊ぶには適しております。
厳密には「音漏れが~」とか「振動が~」とかあるのでしょうが、まぁ4号機においては気にする必要はないコンセプトということで…

ペン立てを最下部にもってきて、低域の抜け口にする…プランです。

で、こんな感じになりました。
3号機から続く、上面ユニットデザインです^^
5cmユニットからくる高域部分を、こうしてある程度耳につかないようにしようという意図でしたが…

で、鳴らしてみますと….

もう少し高域は伸びるのかと思いましたが、やっぱりそこは100円ユニットなんですかね~、クリア感が乏しい…
嫁さんも「なんか変な音じゃない?」と言う…
というか、ゆったり3号機を聴いた後では相手が悪すぎるけどね~^^

ダクトVE管は写真の状況からは、試行錯誤中でいろいろ変化してます。
あまりサイズの変更はできませんが、差し込むパイプの長さ調整などでもう少しチューニングをしようと思ってます。
(写真のは長すぎでしょ、第一ダクトはこの分ではコネクタを半分に切るぐらい、かなり短くてよいかな)

いずれにしても、今ひとつ期待するほどの低音も出てませんねぇ(汗)

低域の下へはあまり伸ばせないでしょうが、ある程度のところで量感と両立できるか?..と遊んでます。

パソコン横に置いてみました。
デザイン性は悪くない…でしょ?(笑)

ま、防磁型ではないので、あまり近づけないように…と思ってますが、あまり磁力も強くなさそうで大丈夫そう。

もう少し良い音にできたらまたご報告します^^

 

(追伸)
ダクト調整などやってみましたが、結局ユニットを変えなければ難しい、ということになり一旦保管としておりましたところ、その後の引越し等で破損してしまいました。
デザイン等のアイデアは気に入ってますので、改めてやってみたいところです。

 

(ここまで2007年05月16日掲載:旧ゆったりねっと)

 

2009年08月30日掲載(若干の修正を行っております)
2011年11月14日一部更新

 

※旧ゆったりねっとの閉鎖に伴い、自作スピーカー関連話題をDIY-Soundへ移行(移設)しております。
 2007年3月~4月に掲載しました記事(一部改編)ですのでご了承ください。

 

まずは土台部分。

ホームセンターで電材用塩ビ部材を活用しているときに、使えるかも….と気になっていたのがコレ!

今回は150mmVU管に合わせてキャップやソケットを選択していますので、底面には150mmのキャップを準備しました。

これにスピーカー端子の取り付け、それからこのキャップを底面にしますので短いを取り付ける穴を開けます。

もっと大きいサイズ…とも思いましたが、ホームセンターで通常手に入るのは150mmサイズまででしょうか。
取り寄せれば200mm以上もありますが、価格がグンと上がります。ある程度は財布にやさしくないとね….

穴あけ加工したところです。
塩ビ材ですから、ドリルがあれば容易に作業が進みます^^
とはいえ、キャップ表面にある「150」「排水」といった浮出た文字部分はフラットにしないと、スピーカー端子の取り付けなどに具合が悪いので、ヤスリやサンドペーパーを使ってせっせと削ります^^
(木より固いのでそれなりに疲れます^^)

スピーカー端子の取り付けと、M8ボルトと袋ナットを使って四方に脚を準備します。ちょっと袋ナットに納まりきれない長さが出てしまったので、内側でスペーサー代りに角ナットを入れています。

表(底面)側です。
袋ナットによる足による底上げ幅はこんなものですから、ごっついスピーカーケーブルは繋げません(笑)
でもまぁ問題はないかなと思います。いざとなれば継ボルトも使えないこともない…(ま、見た目のバランスが悪そうですが)

スピーカー端子部分を、これは確かVU30mm用のソケットと思うのですが、これを長さ40mmにカットして裏側に接着しています。
なぜこうするかというと、この周りのドーナツ状になった部分にセメントを入れるからです^^
セメント=コンクリートは、材料の配合状況によって違うところですが、絶縁物とはいえません。電気工事士の試験でもコンクリートは電気を通す、ということになってます。
手元の水を混ぜるだけのセメントでは、たぶん導電性は皆無とは思うのですが水分を含むうちはそれでも危険ですからね~

なので、スピーカー端子部分を埋めるわけにはいきませんので、VU30mm用のソケットでスピーカー端子裏側は埋まらないように空間を確保している、という状況です。

何ゆえセメントを?
音に重さは重要といいます。
とはいえ、同じスピーカーで重量を変えて音の変化を聴き比べたことなどありません。なので、その効果がどこまであるのかはオイラとしては不明ですが、軽いより重い方が良いことには違いないと思うところ。
それと、単純ながら重心を下げたいという意図がありまして…

セメントを入れた様子は後日アップします。

ズバリ3号機は、スピーカーユニットを上面に配した、無指向性的スピーカーを目指しています。
リフレクターは、何かしら付けようかな…とは検討中です。

土台が出来れば、次はユニット取り付け面ですかね~

 

(ここまで2007年04月02日掲載:旧ゆったりねっと)

 

土台部分のセメント固め状況です(1週間経過)。

やや乾いた状態で表面を押さえれば綺麗になったのですが、気泡の跡が…ううむ、こういうところも手を抜かない姿勢が必要なんだろうけど…ま、後の祭りです。

重さはそれぞれ約2kgあり、ずっしりきます。
VU150mmキャップよりやや浅い程度セメント注入です。

今回はJSP方式のスピーカーを目指してます。
いろいろカットアンドトライが必要と思い、基本的には塩ビの部材を有効活用して、分解が容易にしたいと思ってます。

JSP研究所さんのHP
http://www.jsplab.jp/

 

(ここまで2007年04月09日掲載:旧ゆったりねっと)

 

今日は、スピーカーユニット取り付け面である、上面です。

3号機は塩ビ部材をいろいろ活用することにして、接着作業は考えていません。なので、必要となる各穴さえある程度うまく開けてしまえば、あとはプラモデル(より簡単)のような組み立て工程となります。
Wバスレフのための内部仕切り板加工も基本的には穴あけのみ^^)

まずスピーカーユニットが納まる中央に、自由錐で穴を開けます。
中心出しは、この塩ビキャップは…ですが、裏面を見るとうっすら中央から外側へ広がる輪状の模様が見えます。
なので、せっせと線を引いて芯を出さなくても、中心は裏側から分かります^^

アパートで作業台などもないので(実家に帰ればありますがね^^)、駐車場で何度も読んだ古本を置いてその上で作業中…
ゴルゴ13が適度な緊張感を与えてくれます(笑)

※基本的に自由錐はボール盤で使用したいです。手元にボール盤を置いてないのでドリルで使っていますが、コイツはやっぱり危険な奴ですよ(サイズの大きいのは回転範囲が広くてもっと危ない)

次は、スピーカーの取り付けビス穴と、慎重に位置を割り出して4本のダクト用の穴を開けます。
このサイズは自由錐では対応できないので、25mmのホールソーでまずは穴を開けます。
必要な開口サイズ約28mm。

当然28mm程の開口径が必要なコネクタは、25mm開口径には納まりませんので、手動テーパーリーマーによってゴリゴリと穴を広げていきます。
リーマーの上部に穴がありますが、ここに付属の金属棒またはドライバ等の棒を差し込むと回す力を強く入れられますので、塩ビぐらいはグイグイと削りとりながら広がっていきます。
手動で慎重に広げていくことで、ホールソーの若干のミスは調整できます。

穴サイズを調整し、塩ビサイズ等を表示している凹凸をサンドペーパーでならして…

ダクト部分となる4つのコネクタの取り付けが完了です。
あとはここに長さを決めて4本の塩ビVE22mmを差し込めばよいのですね~。
塩ビ部材の活用により、ここに差し込むパイプは自由に差し替えができるメリットがありますので、いろいろとダクトの長さ調整を行うには有難いです。

 

(ここまで2007年04月15日掲載:旧ゆったりねっと)

 

先日のご紹介で、上面のキャップの穴あけ加工と、コネクタの取り付けまで行いました。
今日はスピーカーの取り付けです。

その前に、今回取り付けスピーカーは「AURASOUND NS-3-193-8A1」です。

NS-3-193-8A1は、逆ドーム型の黒いユニットです。
手前のはFF-85Kです。

このスピーカーは、裏面からの取り付けを推奨してありました。表面からも取り付けられないことはないですが、なんと、塩ビの5mm厚であっても、ザクリ(丸い開口部の一部を削り広げ、端子などが納まるように加工)を入れないと端子部分が当たって、表からは納まりません。

(追記)
正確には、スピーカーの必要開口サイズですと、表からは斜めにしながら入れたとしても、端子部分がひっかっかってうまくユニットを入れられない、が正しいです。
入ってしまえば、5mm厚さの塩ビはちゃんと収まるはずなのですが、入れられないのです…

木なら塩ビよりサクッと削れますが、裏面からの取り付けにしてそんな作業はしないことにしました^^

今回もゴムシートで音漏れ防止を行うことに^^

先日の円カッターとは違うラチェットコンパスカッターも入手(こっちが少し安い^^)。
http://www.olfa.co.jp/ja/body/detail/136.html

カットする素材によっては、円カッターより扱いやすいようです。

裏面から取り付けた様子。
ね、余裕ないでしょ^^

表から見るとこうなりますよ~

 

(ここまで2007年04月20日掲載:旧ゆったりねっと)

 

スピーカー取り付け面ができましたので、4つのダクトを切ります。

何故4本かは、JSP研究所さん(http://www.jsplab.jp/)をご覧ください、JSP方式の凄さが垣間見れます^^

3号機では、22mmをダクトに使用します。
VE管を長さを合わせて、パイプカッターでクルクルとカットします。これは便利なツールですよね^^

ハンドル部をまわし締め付けながらくるくると5、6回と回せば…

ご覧の通り綺麗に水平?カットできます。

で、これを上面裏側のコネクタ部の差し込むと…

こんな感じ^^

まぁ、ちょっと長いんですけどね…(汗)
カットアンドトライで切り詰めていくことはできても、伸ばすことはできませんから最初は長くであります!!
30cmでカットしてますから、内部でもかなり底付近まで接近する状況です。

底面はセメントを入れた状況なので、多少は吸音した方が良いかなぁと水槽用フィルターをカットして入れてみました。

グラスウールという吸音用素材も売られてますが、なんだか体に悪そうなんですよね~。
グラス繊維を触ればチクチクするキラリとする細い繊維が落ちるし、ましてやカットしようものならたっくさん落ちます。
吸い込んだら良いことなさそうだよな…

そう思っていたところ、集まれ塩ビスピーカー(http://www5a.biglobe.ne.jp/~tyuuou/enbisp.htm)さんで紹介されている先輩作品に、水槽用フィルターを使われているのを拝見!!(コニさんのクリ坊とか^^)

ということで、使わせて頂きました^^

 

(ここまで2007年04月21日掲載:旧ゆったりねっと)

 

3号機をWバスレフします。

後にWバスレフ化する、しないで聴き比べますと、Wバスレフにした方が低音側へシフトします。が、少々中低域がやや細る感じがしないでもない…
このあたりは、チューンを施していく必要があるんでしょうね。

でも、現状の聴き比べではWバスレフが厚みのある再生音という感じで好み…

ということで、硬質の発砲スチロールを加工して仕切板として内部へ納めます。

「それじゃ薄いだろ!」

とのお叱りを受けそうではありますが、まぁ音量がそう上げれないアパート暮らし、十分でございましょう。
逆に、程よく音の厚みに貢献しているかもしれません。
(うるさい程に音を上げてみても、特に問題は感じられませんでしたし)

硬質発砲スチロールは、円カッターでカットできる割にはけっこうしっかりしています。電動工具不要なので、夜の作業に便利ですね。
これを、塩ビ4本のパイプがきつく入る程度に開口して押し込みます。
接着剤など使ってませんが、密閉性は確保できています。

センターにダクトをはめてみました。
先日ばらしたスピーカーからの部材です。正確にはダクトの取り付け方向が逆なのですけど、さほどテーパーもかかっていないので、ま、いいかという感じです(笑)

納まったところです。
4本のダクトが異様ですが、結局は25cmで現在鳴らしています。

エンヤの曲はとてもムーディーな雰囲気で聴けます。
初めてのJSP方式ですが、これはいい!!

サイズが150mmVUということで、集まれ塩ビ管スピーカーの先輩方々が作られているJSP方式スピーカーには及ばないところでしょうが、JSP方式の凄さを垣間見た感じです。

先日、来客者にこのスピーカーの音を聴いてもらったのですが、

「信じられ~ん」

と言ってました。
ということで、現在3号機はかなりお気に入りです^^

あ、ちなみに水槽用フィルターは取り出しました。
今回は吸音材がない方が低音の芯が出るというか、セメント土台そのままの方が良い感じでした。
(水槽用フィルターの吸音性能は他スピーカーに入れて実感、手放せません)

さて、塩ビ部材がまだ余ってるので、何かお手軽スピーカー作ろうっと^^

 

(ここまで2007年04月26日掲載:旧ゆったりねっと)

 

(追記)
JSP研究所さんよりアドバイスなど情報を頂きました。

・推奨ユニットは10cm以上
・特にお奨めは20cm
・内部はできるだけシンプルに

とのことです。
ううむ、3号機はどれも当てはまってません(汗)

それに、少々容量が不足では?という感じではありますが、なんのなんの8cmユニットとは思えないクリアで且つよく伸びた低音が楽しめています。
憶測ですが、容量不足をWバスレフがフォロー傾向に働いているのかな?なんて思っていますが、本来のJSP方式の仕様としては、3号機は横道に少しそれた状況かなぁ…

現状でも満足できる音を奏でるのに、推奨のユニット、適正容量で作成したらどんな音が出るのか…想像も出来ません。

以上のことから、3号機はJSP方式の推奨方法とは少々異なりますので、JSP研究所さんにご迷惑にならないよう、説明追記させて頂きます。

 

(ここまで2007年04月30日掲載:旧ゆったりねっと)

 

2009年08月30日掲載(若干の修正を行っております)
2011年11月02日一部更新

 

※旧ゆったりねっとの閉鎖に伴い、自作スピーカー関連話題をDIY-Soundへ移行(移設)しております。
 2007年5月に掲載しました記事(一部改編)ですのでご了承ください。

 

最近、ホームセンター等に行くと、スピーカーの部材にならないかな~とキョロキョロしてしまいます^^

そんな中、先日から電材用塩ビ部材を活用している中で、使えるかも….と気になっていたのがコレ!

未来工業製、VE丸ボックス。
接続するパイプに合わせて、VE16用、VE22用、VE28用があり、そのパイプによって丸ボックスの懐が少しずつ深くなっています。
現実的にはVE28用ですね。

表にはビスが二つしかありませんが、裏側を見ればビスの受けナットは4箇所に均等配置されています。
ううむ、この位置の間隔は8cmユニットのソレにかなり近い?

で、試しに買ってきて、先日バラした8cmユニットを取り付けてみたら…

やっぱり!! ピッタリはまります。
ううむ、不思議だ…
コレって何か共通規格があったりするんでしょうか!?

ということで、ユニットヘッド(勝手な呼称)として作成することにしました。
蓋の裏にはセンター目印があるので、そこを中心にスピーカーサイズを開口し、ビス穴を二つ開ければユニットの取り付けはOK。
それから、コイズミ無線オリジンナルのスピーカー端子を取り付けます。

完成しました^^
この下にどんなエンクロージャをもってくるか? そうです、取替え自由のユニットヘッドなんです(笑)

丸ボックスには残念ながら高さがあまりありませんので、AURASOUNDのように背面マグネットに高さのあるユニットは無理ですし、手持ちのユニットは取り付け穴が合いません。

でも、持っているFOSTEXのFF-85Kはなんとか納まりそうですね。取り付け穴が同じ間隔のFOSTEXのFE-83E、87Eあたりも大丈夫そう。となれば、かなり利用価値が高まる気がします、この丸ボックス^^
ただし2009年7月に発表されました、FE-○○En系はまだ触ったことがないので分かりません、若干マグネットに高さがあるように見えますので収まるかどうか…

このVE丸ボックスを使うと、空気室と呼べるほど体積はありませんから、当然ながらバスレフというよりバックロードタイプには合いそうです。
うまく使うと面白そうなんですけど、どうでしょう?

さ~この下にはどういうエンクロージャをつなごうかなぁ…(まだ私はうまく使えてません^^)

 

(ここまで2007年05月03日掲載:旧ゆったりねっと)

 

2009年08月26日掲載(若干の修正を行っております)

 

※旧ゆったりねっとの閉鎖に伴い、自作スピーカー関連話題をDIY-Soundへ移行(移設)しております。
 2007年01月~2007年03月に掲載しました記事ですのでご了承ください。

 

自作スピーカー・2号機の製作に取り掛かりました。

前回は、外観が塩ビそのままでインテリアとしてはどうかな?という声もありました。
嫁さん的に最大の問題は、上に物が置けない…(そりゃあまり理由にならんと思いますものの)

まぁ物を置くことについては、今回もあまり改善しません。
だって考えているのは、こんなスピーカー^^

いわゆるトールボーイと呼ばれるタイプです。
なので、これまたスピーカーの上には物を置くスペース少ないです(笑)

内部に塩ビ管にスパイラルを挿入した3D・スパイラルを格納し、上部に空気室を設けます。
塩ビ管はより厚みのあるVP管を推奨のところですが、VU管を使用します。まぁ良いでしょう^^
エンクロージャー(スピーカー筐体)との間にブレ止め補強を数箇所入れますので、振動は抑えられると思います。

前回作成の塩ビ・スピーカーは、アンプ側で低音を持ち上げると、驚くような豊かな音色を出すのですが、今度は低音を持ち上げなくても十分な再生能力を狙っています。
(自作塩ビ・スピーカーも、スロート部(スパイラル部の入口)へのウール充填等で幾分か改善しそうですが…)

いろいろ拝見してますと、この3D・スパイラル構造のスピーカーは、バスレフ型バックロード型の間に位置する感じです。

スピーカーには大きく分けると3タイプ。

密閉型
バスレフ型
バックロード型

となります。
ご存知の方も多いと思いますが、簡単にご説明しますと…

密閉型は、その文字のとおり密閉された箱にスピーカーを取り付けたもの。比較的小さなスピーカーに多いですね。
小さな筐体から大きな筐体までありますが、空気室の容量によりますがスピーカーユニットの力を素直に引き出しやすい方法でしょう。

バスレフ型は、その密閉型のエンクロージャーにダクトと呼ばれる穴を開けたもの。スピーカーの背面で発生する低音を積極的に使うもので、ダクトの大きさや長さで共鳴周波数が異なります。
低音域はゆっくりとした音の波でありますから、一度に揺らす空気が多く必要になります。
映画の音などでガラスがグラグラと動くような低音は、このゆっくりとした音の波によるものです。
そんな大きな波を小さいスピーカーで与えようとしても普通は音になりませんが、バスレフ型のようにエンクロージャー内部に空気室を持つと、その内部の空気全体を揺らすことになります。これが結果的に共振として低音部を増強します。
なので、空気室が大きいと低音再生能力が基本的には増す傾向です(スピーカーユニットの能力他いろいろ要因がありますが)

バックロード型は、これまたスピーカーユニット背面の音を利用するのですが、メガホンのように振動を与える空気を囲ってやると大きな音となる効果があります。その効果で低音部を持ち上げるのがバックロードの動作イメージとなります。
管楽器の原理と似ています、ホルンやチューバなどを連想してみてください^^
バックロード部分が長いとそれだけ低音域が伸びる傾向ですが、長い音道だと抵抗も生まれ、また長すぎると音ズレも発生するということで、パワーのあるユニットが必要にもなります。

さて、

バックロード型ですと、スピーカーを設置する部分の空気室は理論上少ない方が良いようですが、3D・スパイラル構造はある程度の空気室があった方が低音再生能力の向上を確認できるようです。
この点が、バスレフ型バックロード型の間と思われる所以かなと思われます。

お手本サイトにこの共鳴周波数の計算式がありましたので、それをベースに今回のトールボーイスピーカーで計算を行いました(※2011年10月現在参照ページ非公開)
ま、どこまで計算どおりに作成できるか、というのはありますが、計算上は40Hz~50Hzのところになりそう。
ということは、かなりの低音域まで引き出せる計算です。
ま、計算上は^^(計算間違いしてたらどうしよ~・笑)

今回は、バスレフの効果とバックロード効果、それぞれ恩恵を受けたいなぁ、とバックロード的役割をする部分の長い3D・スパイラルを作りました。

3Dスパイラル部分の音道は、外周で約2.5mとなります。さてさてどんな音になるかワクワクです。

お手本サイト
音の実験室:自作3Dースパイラルスピーカー(※2011年10月現在参照ページ非公開)

少し自作スピーカー2号機の作業を進めました。

先日作成したスパイラル、これを音漏れしないようにコーティングを施します。
といっても表面に接着剤を塗るんですけどね^^

 

(ここまで2007年01月28日掲載:旧ゆったりねっと)

 

用意したのは2液混合のエポキシ系接着剤。
この商品はアメリカ製ですが、ずっと以前に趣味でルアー作成をしていた頃から愛用してます。
2液を同量混ぜると30分で硬化を始めるというものですが、10分もすると粘り気が増してくるので塗り難くなります。
なので、3回(1本当たり)に分けて混合して塗っていきました。

今回のスパイラルは前回とは比較にならない大きさですからけっこうな量を使うだろうと2パック購入しましたが、やぱり2本のスパイラルの上面をコーティングするだけで1セット使ってしまいました^^
次は塩ビ管に挿入する際に、塩ビ管との接合面の隙間がないようにする+接着固定のために使います。

ちょっと分かり難いですが塗ったところ。
30分硬化型とは言っても、カチコチになるまでは約24時間ほどかかりますね。

 

(ここまで2007年02月04日掲載:旧ゆったりねっと)

 

本日午前中から2号機の製作に取り組んでおりますが、まだ完成に至っておりません..

片方は今横で視聴中ですが、前作に比べ低音再生能力はかなりアップしてます。
ま、かなり大型になりましたので当然といえば当然ですが…(^^)

ということで、ゆっくりアップしたいところですが、引き続き作業を続行しますので今日は“超”簡単な記事ということで、すんません~

視聴中の様子をアップしときます^^

 

(ここまで2007年02月12日掲載:旧ゆったりねっと)

 

自作スピーカー2号機、ゆっくりエージングしたいところですが、なかなか帰宅が夜も遅いこともあって、ゆったりと鳴らすことができません(…)

エージング:簡単に言えば、慣らし運転のようなもの

そ・れ・に、今度のスピーカー、かなり大型でしょ。
バックロード部の3Dスパイラルは、外周部(最長部)で約2.5mになります。
すると音量による特性変化があるようで(耳に感じる感度の違い)、2号機を深夜モードの音量で聴いたところで、本領発揮できないワケです、ははは^^

小音量から低音を引き出すには、バスレフ型の方が良いかもしれませんね。

ま、音については週末にでももう少し大音量で聴いてから書きたいと思います。
(ほんとの本領発揮はエージングが進んだもう少し先になりそうです)

では、今日は2号機の製作途中のことなどを少し^^

前回スパイラルを製作したところまで書きました。
今回はえいやっとばかりに長い5回転スパイラル!!

これを塩ビVU125管50cmに入れちゃいましょう!!という計画です。
1号機の短かく、VU75管とはスケールが違います^^

で、芯となる14mmのVP管にVVF1.6mm×2芯を巻きつけていくのですが、程よくVU125に収まらないといけません。

9回巻きつけたところで、10回目では入らなくなるな、ということが判明。
でも、9回ではかなりの隙間が…

ということで、10回目となる部分にはスポンジ状のものを貼り付けることにしました。

ホームセンターに行くと、隙間用などとしていろんな種類がありましたが、どうせ見えない部分だしあんまりふわふわである必要もない、と探してコレに決定。

たぶん安い部類に入りますね。
両面テープが付いてはいますが、あまり強くないです。この点が他のとは違うのかなぁと思いましたが、ま、貼り付けに際しては瞬間接着剤で補強するので問題ありません。

これで、VU125管に入れる準備ができました。

いよいよスパイラル部分の挿入開始!!

エポキシ樹脂(2液混合)をかなりの量練り合わせ、予めVU125管内に塗り、さらにスパイラルの外周スポンジ部分にもべっとりと塗り、ゆっくりと入れていきます。
スポンジとは言えども、固めだったことが災いしてか意外にも重い。

エポキシ樹脂は当初は水あめ状なので、潤滑的役割を期待してましたが、挿入を進めていくうちに焦るほどに硬くなって…

ぎゃぁあああ、こんな中途半端なところで固まってはどうしようもない!!

スパイラルがすべて入らない塩ビ管なんて、使いようがないでしょ~

はじめはエポキシが手や服に付かないようにと、落ち着いて作業していたのですが、こんな状況になればそんなこと言ってられません。

全体重を乗せて押し込みますが、なかなか入ってくれません。
ミリ単位でズズッ、ズズッという感じです。
さらに時間が経過すると、30分硬化型のエポキシ樹脂がさらに抵抗力を強めてしまいます(大汗)

なりふり構わず押し込み続け、なんとか収めることができました。
もう汗びっしょりになりました(苦笑)

落ち着いて手をみたら、なんと手のひらが赤い!!

出血はしてませんが、全体重を乗せて押し込みましたのでかなりの内出血状態。
(何せVP14管の部分を無理やり押しましたからね~)

いやはやとんてもない作業になりました、ははは~

エポキシ樹脂が手にベトベトで、途中経過を撮影しようにもカメラも触れず…(といいますか、そんな余裕がなかった)

またエポキシがいつまでもベタベタするんですね~、2本目はゴム手袋しましたが既に遅しという感じで…

ま、なんとか出来たのでほっとしました。

 

(ここまで2007年02月16日掲載:旧ゆったりねっと)

 

続けて、自作スピーカー2号機の製作話題。

1号機は、塩ビのパイプや継ぎ手の概観そのまんまのスピーカーでした。
ネットで部材を購入したりしましたが、結構サイズアップすれば塩ビ部材も値が張るもんです(VUならぬVPならまだかかるんでしょうね)

ということで、今回の2号機の概観は普通な雰囲気を目指しますことに^^

そうです、角柱トールボーイ・木製エンクロージャ-の予定!!

スピーカーをくみ上げるためには、板から必要なサイズに切り出していく必要がありますが、ノコギリでせっせと切っていくのは危険です。
カチッとくみ上げる必要がありますが、ノコギリでの切断では、どんなに丁寧に切ったところでまっすぐでなかったり、切断面が斜めだったりと精度の問題が発生します。

そんな状態からくみ上げたら隙間だらけ、ということになりかねません。
といいますか絶対そうなります(オイラの腕なら間違いなく)

ということで、ここは素直に購入したお店で、大型の切断機でカットしてもらうのが正解!!

カットしてもらうための図面を用意します。

今回はこんな感じ(あと、別に内部で塩ビ管を固定する板を別に切ってもらいました)

コンパネ板などの基準となっている「サブロク」サイズ(1,820mm×910mm)から、スピーカーサイズを決定!!
(って、ちょっと違うよね~、容量計算が先だろと思うが…ま、良い^^)

板はコンパネではなく、MDF。
MDFは、再生木材のひとつで自然にやさしいらしい。

「MDFとは、Medium Density Fiberboardの略で、木材から抽出した木材繊維に良質な接着剤を添加して成型熱圧した木質素材です。」

といった説明を見つけましたが、木材の持つ微細な繊維束までいったん繊維化して木質パネルに再生するために、元の原材料は小さな木片なども活用できるとのこと。
なので木目はないですね。

強度の面では通常のコンパネに劣りそうです、角などをぶつけるとなんといったらいいのでしょうか、分厚い雑誌が水にぬれるとブワブワに膨らんだような感じになりますが、それを連想させる状態になります。
木材らしくバキッと割れたり折れたりという感じではないですね。
(ま、問題ない強度はあります)

MDFの大半は海外で作られ輸入されています。
量販店によっては、独自仕様を作り輸入しているところもあるそうなので、同じMDFでも色合いなど好みが出てくるでしょう。

今回の購入店は、福岡地場系ホームセンターの「Gooday」

先ほどのカット図面を差し出し、

「スピーカーの製作に使うので、カチカチッとサイズはお願いします」

と伝えてカットしてもらいました。

とある自作スピーカーサイトを見ていたら、精度が重要だからmm単位で狂っていたら交換できるとか、支払わないといったプレッシャーを与えてお願いすべし!!、みたいなことが書いてありましたが、さすがにそこまでは言えませんでした(汗)

1カット52円。
精度を考えれば、いや単純に労力だけ考えても頼むが得です。

カット終了後、自宅前駐車場に置いたところです。

MDF、どうせ買うならと普通は厚さ15mm板が多いところを、18mm厚板を購入!!
結構な重さがあります(天板と内部固定板は15mmとなりました)

表面はシナ材、ラワン材等より堅いので、この厚さとあいまって音への影響は固めなんでしょうかね(鳴らさないと分かりません)

さて、お店でカットできるのは基本的に直線のみ。
丸い穴抜きはできませんので、ここからは自力作業となります^^

 

(ここまで2007年02月17日掲載:旧ゆったりねっと)

 

初代自作スピーカー、塩ビ・スピーカーの作成で、自由錐【じゆうきり】を使って丸い穴を塩ビ・キャップに開けようとしたら、なんと度々ドリルから煙が出てしまいました。

スピーカー自作(1号機:3Dスパイラルタイプ)

おかげで、クールダウンをこまめにしながらの作業であまりに時間を要してしまい、こりゃドリルを新調せねばならんな、と思っておりましたところ…

ちょいと協力を頂くこともできて、2号機作成に向けてドリルを購入することができました(感謝)

今度はちょっとやそっとでは音を上げませんよ、一流メーカー「マキタ」製であります^^
上に写っているシルバーのモノが、ホームセンターで激安販売されていた1000円台のドリル。
まぁ、比べるまでもない性能比でありますな。
もうスイッチを押してすぐにわかるトルクの太さ、こうでなくては18mmのMDF材の穴あけには挑めますまい(笑)

そして自由錐ですが、前回購入していたのは厚さ数ミリまでの薄板用でしたが、18mmともなれば厚板用の自由錐が必要になります。
薄板用は簡単に言えば押し切りみたいな感じでしたが、厚板用になれば溝を掘るような感じで、溝の内側、外側用にそれぞれ刃があり数ミリ幅の溝を削っていき、うまく円形に抜くことができる、というもの。
なので、余計にトルクが必要なんですね~

どうですか!!
綺麗に円をくり抜きました。
まぁ、腕というより道具の力ですが、綺麗に切断できると気持ちよいものです。
ちなみにこれは、スピーカー内部で3D・スパイラルを納めた塩ビ管固定用の板となります。

それにしても自由錐ってものすごく怖いです。
普通のドリル刃であれば棒状のものが回っているだけで、もちろんその部分を触れば怪我するでしょうが、危険な部分はその部分に固定されます。
ですが、自由錐は芯の周りを刃がぶんぶん回ります。予想以上に危険範囲が広いんです。
木をガンガン削れる刃が高速に回転すると思うと、うっかり振れただけでもざっくりと切れそうじゃないですか(…)

なので、切り抜く板の固定にも気を使いますし、切り抜いた部分が芯とともに抜けてきた場合に刃の部分から取り外す作業も、作業中うっかりスイッチが入って回ったらと思うとぞっとします。
それにチビ助も居たりしますので、ひと作業後はすぐにコンセントを抜くように気をつけました。

自由錐はご用心くださいませ~

 

(ここまで2007年03月15日掲載:旧ゆったりねっと)

 

さていよいよ組み立てに入ります。

板はホームセンターでサイズを合わせて切断してもらっているので、スピーカーを取り付ける穴と、反対側の端子を取り付ける穴を加工すれば、あとはプラモデルより簡単な組み立て作業となります。
写真は、8cmスピーカーを取り付けるために開口作業後の様子。
スピーカーの取り付けボルトを、木の裏側で受け止める爪付きナットを仮置きしているとこで、本決め時はナットの爪部分が木に埋まるように叩き込みます。

とあるサイトで、木工ボンドの意外なほどの接着の強さを知りました。その強さはなるほど、剥がそうとすれば、ボンドの接着面がはがれるより先に、板の表面が剥離してしまうことからも納得。
ということで、板の接合には接着剤のみとし、釘やネジ類は使用していません。
ま、お手軽組み立てコースをチョイス、といったところです^^
接着時は押さえつけるほど接着力が増すそうで、もっと重いものを乗せたいところでしたが、身の回りには鉄アレイぐらいしかなく…(^^)

音道のスムーズさを優先したかったので、塩ビ管の土台部分がL型部材(90度エルボ)を使用。T字型部材を使えば座りも良かったのでしょうが、L型部材であるために重力を受ける下方向へ非常にアンバランスな状況。
上は、エンクロージャ(スピーカー筐体)に○抜きした板で固定しているのですが、下方向への固定力はないので、このままだと塩ビ出口の○穴が変形してしまうかも?という気がして、支えとなる棒を入れています。
貧弱そうに見えますが、真鍮パイプで簡単に曲がるようなことはないでしょう。
また土台部分の粘土みたいなのは、エポキシ系のパテで固まるとプラスチックのようにカチカチになります。
とりあえず、これで固定は大丈夫でしょう(^^)

3D・スパイラルを納めた塩ビ管の開口部です。上の写真の反対側から見たところになります。

ここから低音が出てくるつもり…
なかなかでしょ(笑)

最後に表パネルを接着して完成です。
地場系ホームセンター・ナフコで購入した固定用クランプ、これなかなか使い易いです…が、しばらくはもう出番ないかも…(汗)

完成した自作スピーカー2号機。
となりの1号の塩ビ・スピーカーより大きくなり、また格好も普通のスピーカーらしくなりました。狭いですが、嫁さんが気にしていたスピーカー上に物、置けます(笑)

場所はとるけど、このシンプルなデザインはなかなかカッコイイじゃん!!
と自画自賛だったりしたのですが、その後まだ2号機は作業が続くことになったのでした…

 

(ここまで2007年03月16日掲載:旧ゆったりねっと)

 

さて、完成した自作スピーカー2号機、抜けの良い音質はあいかわらず3D・スパイラル構造の特性でしょうか、とてもすてきです。
が、設計が甘いのが原因とは思うものの、音量が少ないときは低音域の量が寂しいのが難点。
人間の耳は、音量の大きさ以上に低音域の感度は変化があるようで、音量が少ないと低音域を感じる感度はかなり低くなってしまうようです。
なので、音量が少ないときは余計に低音が寂しく感じる傾向みたいです。

ま、低音を強調しようと思えば、ひとつはスピーカーユニットをフルレンジタイプに加え、ウーファーと呼ばれるう低音用スピーカーを組み合わせる方法があります。
一般的に販売されているスピーカーは、ひとつの筐体に2~3個のスピーカーを使ってあるのも多いですし、実際、見られたことがあると思います。
直径の大きいのがウーファー、その上に中高音用のスコーカーやツィーターを配してあるタイプです。
それぞれ得意な音域に合わせるために、ネットワークと呼ばれる回路で振り分けて再生させるタイプのスピーカーですね。

それはそれで正解な方法とは思うのですが、オイラはなんとなくフルレンジ一発で再生したいなと思っているのです。
左右一発で再生すると。音と音の重なりあう焦点、いわゆる音像が一点に定まるという利点があります。複数のスピーカーユニットがあれば、その配置の場所のズレにより音像が多少なりともあいまいになる傾向があります。
ま、拘ればの話です。

で、少し考えました。

低音域が寂しいのは、ひょっとすると8cmスピーカーユニットにしては空気室、3D・スパイラル部分が相対的に大きいのではないか?
それにより、共振・共鳴作用がうまく働いていないのではないか?

という漠然としか考えが生まれていたのです。
音響計算などきちんと行えば結果は机上でも結論は出ているのかもしれませんが、そういう計算は得意ではありません(…)

ということで、空気室や3D・スパイラル部分が大きい、ということであればスピーカーユニットを大きくしてやれば解決なのでは?という考えに落ち着きました。
逆に筐体を小さくするのが無理ということでもありますけどね^^

ということで、8cmユニットから16cmユニットへサイズアップです。
かなり雰囲気が変わったでしょ(笑)

フォステクス社製このスピーカーシリーズは、他に12cm、20cmタイプがあるのですが、20cmは筐体に納まりません。
12cmは問題ありませんが、どうせなら大は小を兼ねる?といった安易な考えで16cmをチョイスです。

そうとなれば、スピーカーエンクロージャ(筐体)の加工ですが、スピーカーユニット開口部の拡大に際しては、中心となるべき部分が既に穴が開いている状況ですから、大きな開口の中心となるべき部分に細い板を貼り付けて芯を割り出し、自由錐で16cmユニット用に改めて開口し直しました。
(その様子も写真に収めたはずだったのですが、保存一覧に見当たりません・汗)

スピーカーユニットの口径が大きくなりますと、必然的に低音域再生能力が増します。
さて、音質の変化はどうか?

エージング(慣らし運転みたいなもの)が進む前の段階でも、一言であれば余裕のある再現性といいましょうか、塩ビ・スピーカー1号機に比べても細かい再生音質で豊かさを感じます。
また口径が大きくなる分、低音域には有効でも高音域にデメリットか?とも思いましたが、数値上は別として耳に感じる体感上は16cmユニットの方が良い感じです。
これは遊びにきてもらった“ゆったり人顧問”もそう感じておられた様子。

これが16cmの性能なんでしょうか、余裕のドライブという感じですね。
でも逆に1号機が、16cmユニットとなった2号機と全体的な似た音質で再現性を発揮していることに逆に驚いてもおります。

そんな状況ではありますが、アパートで聴く音量ではこのスピーカユニットと筐体からの能力を引き出す音量再生は難しい感じです。
現在アンプ側で、小音量時の音質調整機能であるラウドネス機能をONにすることで、なかなか良い感じで鳴っています。
(ラウドネス:低音域と高音域もかな、低音量時に感度が低下する領域を強調再生)

ということで、2号機はこれでひとまず完成とします。
吸音材の投入量などで、まだ改善することも考えられますが、とはいえ基本構造を覆すような変化はないと思っています(多少は試行錯誤済みですし)
もうしばらくはエージングの変化をみてみたいと思いますし…

ま、もう少し空気室の容量計算なども行わないといけないな~と思った次第です。

ということで、次となる3号機の検討を進めています。
次回はバスレフ構造がベースになる見込み。低音強調面では最も優位とみています。
さらに塩ビ材の確認により可能であれば、JSP方式と呼ばれる手法で低音再生を狙ってみたいと思っています。
(次回は再び塩ビ材メインで作成予定です)

この3号機の作成については、近く開発開始のお知らせができると思います。
(現在、これまでの廃材塩ビなどの利用を含め検討中です)

 

(ここまで2007年03月18日掲載:旧ゆったりねっと)

 

2号機はその後置き場所に困り(–)、当時のゆったり人顧問宅に引き取られていきました。

 

2009年08月22日掲載(若干の修正を行っております)
2011年10月30日一部加筆・修正

 

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