スピーカーエンクロージャ:フロントロードホーン型スピーカー

あまり見かけないタイプですが、スピーカーユニットの前にホーンを有するタイプです。

フロントロードホーンにより能率が高いことが特徴で、またボーカルなど生々しく再生するとして固定ファンも多いと聞きます。
現在は、上記イメージのような大型スピーカーユニットのフロントロードホーンタイプより、高域よりのツィーターやそれに近いミッドレンジ用のドライバー前に付けられるフロントロードホーンタイプが多いですね。

フロントロードホーン型は、その長さから低域の音を増強することができません。
音の早さは340m/秒(1気圧・気温15℃)ですから、100Hzまで増強効果を得ようとすれば、ホーンが3.4m必要という計算です。スピーカーとして通常置けるサイズを超えてしまいます(…)
※ただしスピーカーユニット前の空気をホーンによって囲むことにより、スピーカーユニット(振動板)の空振りを軽減する効果が生まれます。それにより再生できてなかった音が聞こえてくる、といった効果が期待できます。

かといって、スピーカーのフロント側からは高音が出てますから、ホーン部分を曲げたりすることが原則できません。乱反射等が発生すると高音が濁ったり共鳴したりでよほどうまく作らないとデメリットが大きいと思います(背面の音であれば折り曲げ可能→バンクロードホーン型)。
※折り曲げ形のフロントロードホーンを持つスピーカーが、過去には存在していますJBLのパラゴン等)

ということで不足する低音については、バスレフ型と併用するコンビネーション型としたり、別途スーパーウーファーを併用されるようです。

上図は、フルレンジをフロントロードホーンとしたイメージですが、ツィーターをフロントロードホーンタイプとしたスピーカーはJBL等でメジャーです。ツィーターであれば、そもそも高域を受け持つユニットですから、ホーン部分も短くて済みます。

フロントロードホーンタイプは、製作面では難易度が高そうです。木を丁寧に削る、曲げるといった作業も必要になるでしょう。その分、うまく出来たときはより気分も良さそうですね。

ちなみに、ヘッドホンユニットで簡単なフロントロードホーン型スピーカーを作ってみてますので、ご参考までに^^

旧ゆったりねっと掲載移設:スピーカー自作(6号機:ヘッドホンでフロントロードホーン) ※後日リンク設定します

 

2008年11月03日作成
2010年06月20日一部加筆

 

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