スピーカーエンクロージャ:密閉型スピーカー

スピーカーの後ろ側から出てくる音を閉じ込めて、スピーカー前面から放たれる音と干渉させないことを主な目的としてます。

密閉型スピーカーのイメージです。

ひとくちに密閉型といっても大型からPCの横の置けるような小型サイズまで、大きさやデザイン(形)はいろいろ多岐にわたります。

自作するには、内部の空気室のサイズをスピーカーユニットの推奨する容量にある程度合わせることができれば、失敗は少ないタイプ^^。スピーカーユニットを購入すると、推奨容量等を記載した取扱説明が入っている場合がありますので参考になります。
まぁ、空気漏れがしないように後ろ側を囲ってしまえば、とりあえずは密閉型スピーカーとなりますので、いろいろサイズは試行錯誤できます。

本タイプの特徴は、密閉された箱ですからスピーカーの振動に対して内部の空気圧が抵抗となります。
イメージすると、風船を相手に押したり引いたりするようなものですから、スピーカーユニットにパワーがないと、その抵抗(反発力)に負けてしまい能率の低下(再生音量が小さい)が危惧されるところ…

それに加えて、空気の反発力が強くなりますので、低音のために大きく振動しようとするスピーカーユニットの動きにブレーキをかけますので、スピーカーユニットの最低共振周波数まで再生されにくくなります。
これは空気室が小さいければ小さいほど、そのブレーキが強まります。なのでスピーカーユニットに対して、かな~り小さい空気室とされる場合には要注意かもしれません。

逆にスピーカーユニットに対してかな~り大きい空気室である場合は、内部のブレーキ力が弱まりますのでスピーカーユニットの持つ最低共振周波数付近まで再生できるようになると思います。ただし、論理的には密閉箱に入れる限りは、このスピーカーユニットの最低共振周波数より低い音を出すのは困難でしょう…
ということで、大きいと場所をとるというデメリットもあることですし、ほどほどの大きさが良いようです^^

スピーカー後方をぐるりと取り囲んで裏側の音を封じてしまう方法ですので、たいていは空気室内部は音を吸収するために吸音材をいっぱいに詰め込んであります。
市販品ではグラスウールが多いですかね。ただ、ガラス繊維がキラキラと散乱するのが好きになれません(個人的に)。ま、開けて取り出すようなものでもないので問題ないように思います。
自作派の方々には、内部にティーパックを吊り下げるとか、紙風船を入れるといった話もありますし、熱帯魚水槽用などのフィルターを使っても効果があります。

音質は、空気室容量に左右されるところですが、バスレフ型のような低音増強がありませんのですっきり系の音傾向。
ただし後ろ側の音を封じる際に、スピーカーユニットの動きにブレーキをかけることにもなりますので、こもった音に聞こえてしまう場合もあると思います。

最終的に音質は、スピーカユニットと、箱の材質と、工作具合、によりますか(笑)

 

2008年02月15日作成

 

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