空気室1つにダクト(1本~複数本)あるタイプがバスレフ型スピーカーですが、空気室を2つ、3つとしたタイプが存在します。
2つの場合をダブルバスレフ型、3つの場合をトリプルバスレフ型というように呼ばれます。
外見の見た目は、大きなバスレフ型という感じですね。
通常のバスレフ型よりも一般的に空気室容量が合計で多く必要となりますので、筐体は大型化するのが一般的です。
内部は、空気室が2つ(またはそれ以上の複数の空気室)直列に区切られて、第一ダクトが内部に潜んでいるイメージとなります。
ダブルバスレフ型として参考となる情報があります。
(株)ラジオ技術社 「スピーカー・システム製作集」
1989年11月20日初版
1991年6月15日2版2刷
より
・ダブル・バスレフSPシステムの製作①(小原由夫氏)
・Wバスレフ方式 エンクロージャの設計と製作②(小原由夫氏)
によれば、次のような周波数を求める式が記載されています。
※第○ダクトの円換算時半径(cm)とは、ダクト断面積を円の面積とした場合の逆算半径です。
まず、設計してみて上記式に各数値を代入し、第1ダクト、第2ダクトの共振周波数を求めます。
そして、その関係が次の範囲内に収まることが推奨されています。
①第1ダクトの共振周波数は、第2ダクトの共振周波数の2~3倍程度
(第2ダクトが75Hzとすれば、第1ダクトは、150Hzから225Hzの範囲を狙う)
②第2ダクトの共振周波数は、SPユニットの最低再生周波数の0.7倍~1倍程度
(ユニットの仕様表記がない場合は困りますが…)
スピーカーの製作については、いろいろとアイデアが盛り込まれてきており、ダブルバスレフについても異なる理論による計算式等が考案されているかもしれませんが、上記掲載の計算式はひとつの参考式としてお役に立つと思います。
2009年06月17日作成
2011年10月16日一部更新
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