リングダクトスピーカー RD-301

2008年前半に作成しておりました、小型のリングダクトスピーカー
中古で見つけた2.1chスピーカー用のメインスピーカーと思われるユニットを、そのリングダクトスピーカーに取り付けておりましたが…

なかなかのルックス(自画自賛・汗)
なんだけども、音は低域がかなり弱い。
スピーカーユニットのマグネットはかなり大きく、小型の密閉箱でも中高音をキレ良く鳴るための仕様だった模様(まぁ別にサブウーファがある構成ですから)

ということで、その後AURASOUNDの2インチユニットも入れてみましたが、やはり空気室の容量が不足だな…という結論に至りダンボール箱の奥に押し込まれておりました。

その製作期は、スピーカー自作(小型リングダクトスピーカー)より。

ところが、先日購入したオンキョーのダンボール筐体スピーカーキットですが…

ユニット直径は、逆ドーム振動板の有効長で約2.5cm。
エッジ部分までいれて1インチユニットといったところでしょうか。
先述のように、2インチユニットでは容量不足であれば1インチではどうか?という考えで、実はオンキョーのキットはこのリングダクトのユニット入れ替えが目的でありました^^(要はこのユニットがほしかった・笑)

早速、塩ビのメリットであります分解作業(通常、木製ならこんなことできません)。
そして、現在の開口に合わせてみると…

あらら~ぴったり!
このユニットにはダンボール箱を前後ではさむ構造で、表面リングと空気室をかねる裏側ドームがあり、ねじ込んで止めるようになっているのですが、塩ビキャップの開口にうまい具合に取り付けできました。

ということで、これまで5cmユニットからして(仮称)RD-501としておりましたが、RD-301と名前を変えます^^

裏側はこんな感じです。
本来コードを出している開口部分は、専用のゴム製のブッシングを詰め込むようになっていて、写真ではティッシュを詰め込んでいるところがダクトとなっていました。

が、リングダクトスピーカーの筐体に入れるとなるとダブル・バスレフ構造となり、これは第1空気室と第1ダクトとなります。このダクトをそのまま使うと共振周波数を下げすぎます。

また、ダクトにティッシュを詰めないで共に開けておく方法も試しましたが、どうも音が濁る感じがしてセンター側の開口のみとしました。
リングダクトスピーカーの、スピーカーからすべて対称に広がるという構造の特徴も活かせますし、やはりその恩恵があると感じます。

いずれにしても第1、第2空気室容量の比率は、1:2~1:3が適していると言われるところに、1:5以上の差がありそうなのでどうなかなぁと思いますが…

さて、第2空気室となる部分。 奥に見えている開口部から円周状に広がりリングダクト部につながるいつもの構造です。

個人的に大好きなプチプチを適度に入れます。
定在波対策と、やはり小さい空気室ということもあり吸音効果をこれで得ます。音を殺しすぎることもなく、かなり効果があります。

ざっと構造図はこんな感じです。
内筒部の部材VU50のキャップ、ソケットは信越化学工業製の部材。
外筒部に使っているVU65のキャップは三菱化学の製品です。

メーカーによって多少デザインが異なりますが、この点はお好みでよろしいかと…

ということで、今回ユニットを換えて、結果的にダブル・バスレフとなった小型リングダクトスピーカー

まず小音量時…

ううむ…やはりこのユニットからはこんなものか?という音。
低域がやはり寂しいですね。

ちなみに、オンキョーのキット時は乾電池駆動のアンプがあってそれで鳴らましたが、今回は別に通常アンプから供給しております。
正確に調べてませんが、ケーブルの接続をあちらこちらと替えながら聞き比べると、多少キットの乾電池式アンプの方が低音域をブーストしているようです。
(やっぱりねと思いますけど)

とはいえ、リングダクトの筐体に入れた方が音はしっかりしています。

で、次第に音量を上げますと…

おおっ、出てきますね。

低音は小音量時では、人間の耳は感じにくいので、トーンコントロールで低域を持ち上げて聴く、ということになるのですが、どうもその差以上に低音の出方に差があるように感じるのは気のせいでしょうか…

この1インチユニットに対しては空気室容量が大き過ぎて、小さいスピーカーユニットからの振動を吸収・和らげてダクト部の共振効果が得られにくいのか?
それとも、ダブル・バスレフ構造により、その傾向が強まっているのか?

まぁその両方かもしれませんね。
エージングが進むとまた違うかもしれません。

されどボリュームを上げてやると、ぐぐっと低音が増して侮れない音に…

もちろん8cmユニットと比べると、低域の伸びも量感も違いますが、このRD-501からRD-301となったこのリングダクトサイズで思考錯誤した中では最高の音です。

また、リングダクトスピーカーの特徴ですが、実際サイズより大きなスピーカーユニットが鳴っているように感じる音質は、このサイズでも健在です。
(だからといって音像が悪くなるわけではないです)

ということで、RD-301はモニター横に常設となりました^^

 

以降2011年08月20日追記

しばらくそのままだったRD-301ですが、ふとそういえばと思い出したことをやってみることにしました。
それは、オンキョーユニットの裏側にある小さな透明ドーム部によりダブル・バスレフ状態になっていることが、良いのか悪いのかを探ってみようということで…

現状はこのように透明のドーム部がユニット裏側についています。表の白いユニット周りのリング部とネジによりバッフル面を締め付けることが出来ます。
この取り付けに便利な機構はそのままに、ドーム部をなくしてダブル・バスレフとしての動作をなくしてしまおう、というわけです。
ま、簡単にいいますと、透明ドーム部を切ってしまおうということで^^

スピーカーケーブルはユニット端子に半田付けしてましたので、そこは手を付けたくありません。
なので慎重に塩ビ用ノコギリでゴリゴリと切っていきまして…ドーナツ状となったところをニッパで切り込んでいって分離、なんとか成功^^

ネジをまわす部分を残してますから、ユニットの締め付け固定にも問題ありません。
その部分が残ってますが、ダブル・バスレフの動作はもうしませんね。

試聴してみます。
実は加工をしたのは片チャンネルのみ、よってダブル・バスレフ状態とそうでない状態とを聴き比べることができます。

こういうとき自作スピーカー切替器が役立ちますね^^

で、肝心の音の違いですが…

加工する前のダブル・バスレフ状態の方がいいです(–)

低音が若干伸びてます。
また低音部がややスッキリと聞こえます。

その違いはそう大きくはないですが…
いずれも低域音は100Hzぐらいまで出てます、まぁサイズを考えればそれなりに出てますね。

結論としては、この透明ドーム部はそのままでいいかな~というところですね。

 

2009年06月21日作成
2009年09月21日一部加筆
2011年08月20日一部加筆
2011年11月20日一部更新

 

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