スピーカーのタイプ

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大きな板に、スピーカーユニットを取り付けただけのものですが、平面バッフルスピーカーと呼ばれています。
スピーカーユニットは、前後に振幅することで音を出していますが、低域の音については前後に空気が回りこむことで打ち消しが発生してます(別途ご説明予定)。
そこで、その前後の打ち消しをなくすために、すなわち前後の空気の往来がないように遮断してしまえば良い!という実にシンプルな考えのスピーカーです。
で、大きな板に取り付けられたわけですね^^

平面バッフル型スピーカー スピーカーユニット前後の空気移動を妨げるのが目的ですから、大きければ大きい方が良いということになります。
まぁ室内に置くにはサイズにも限界があるってもんですが、こだわり派には壁に埋め込んで完全に前後遮断しようとする方もおられるそうです。凄いですね。
その場合、後方の処理が問題ですが…まさかリビングに向けて、後ろ側はキッチンに放出されるなんてあんまりでしょうし(笑)
なるべく空気バネが働かないように、開放されている空間に音を放出したところですね。

 自立させるためには、バッフル後方はイラストのようにシンプルではなく、それなりの補強を必要とします。
さてサイズが大きい方が好ましいわけですが、スピーカーユニットの取り付け位置については真ん中は避けるように紹介されています。
これは、大きな板であっても音の波を考えると後ろ側に放出される音も、板を回り込むように前に出てくる音が発生します(回析現象といいます)。

 これがまぁ前後の打ち消しを防ぐという意味合いに加え、本来好ましくない音となるわけですが、板の真ん中に取り付けてしまえば正方形バッフルであれば四方より同一レベルの回析現象が発生してしまいますし、長方形のバッフルであれば2方向が同じ長さですから、音域的には2つの音域で回析現象が目立つ恐れがあります。
ということで無限大の大きさでもなければ発生してしまうこの現象ですが、できれば回析現象の音域は重ならないようにしたい…と思いますよね。
なので、中心からずらしてスピーカーユニットを取り付けることで、板の端までの距離がばらばらになりますから回析現象の発生する音域をずらすことができ、好ましいとされています。

 ただし、自分の耳でその差が確認できるかは分かりません。
無音室とかなら分かるかもしれませんが…自宅で聴こうとした場合には、まず後ろには壁があるわけですし、天井もあります。
回析現象というより、それらの反射音の方が影響は大きそうですからね。
なので、私が作るとすればデザイン優先になると思います^^
(まぁ今のアパートでは、満足な大きさの本タイプは置けないでしょうね~)

 

2008年02月17日作成
2011年10月21日一部更新

 

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