リングダクトの特徴を考えてみる(2)

前回の

リングダクトの特徴を考えてみる

で、CHR70を取り付けたリングダクト構造では、共振周波数が低くなりすぎているかも…と考えてみました。
そこで、ちょいと押入れから過去作品を取り出してみて比較してみることに。

 

 

上が木板積層の初期モデルです(下がCHR70搭載のモデル)

 

→ 木板 積層リングダクトスピーカー(製作記)

 

比べるとこんなにサイズが違ったんですねぇ。
幅(高さ)は大きいですが、奥行きはCHR70搭載モデルより短いです(30cmに対して23cmほど)

このときは、自由錐の刃の向きを入替えて電動ドリルを逆回転して切り抜く、という作業をして自由錐設計20cmまでの開口寸法のところ22.8cm程まで拡大して連続カット…
おかげでかなり無理をさせて連続稼動させた電動ドリルからは煙が出たという思い出がよぎりますが…

 

 

このときは集成材24mm厚のサブロク板から18枚にカット、片側9枚を割り当てて積層接着させました。
材料ありきの設計でありましたが、まずまずの音が出ていたのです。

なので、どういった傾向であったかを比較のために測定してみることに。

 

 

これまた概算シミュレートになりますが、共振周波数は79Hzぐらい。
共振周波数が57Hz程度となっていたCHR70モデルと比較すると、空気室容量も少なく、ダクト長も短いので、当然ながら共振周波数が高めに出てます。
単純ダクト構造ではないため特性を考慮できないところがあるとしても、この全体傾向としては音に現れるでしょう。

ということで、前回同様に簡易的に測定してみますと…

 

 

このような傾向に。
ユニットが違いますので(本作品搭載ユニットはDAYTON AUDIOのRS-100S)、単純に比較はできませんけどもおおよそ筐体の特性傾向は見えているように思います。

ちなみに前回掲載しましたCHR70モデルの特性がこちら。

 

 

80hzぐらいまではRS-100Sモデルの方が量感がありますが、それより下になると落ちていくカーブ具合が違いますね。

RS-100Sモデル、なんとなくシミュレートした共振周波数近くにピークがありそうな気配…

試聴比較すると、低音域の解像感の違いに現れるようでCHR70モデルの方がやはり下まで伸びているように感じます。

あと、MDF板と集成材の違いもありそうです。
ダクト壁面はいずれも塗装加工等してませんからMDFの方の表面が柔らかいですのですが、それがややすっきりとさせる方向で作用している可能性を感じます。

 

ということで、リングダクトの直径を22.8cmとして、以前製作モデルよりもう少し奥行きをとったモデルを次回製作することにしましょう。

対策としてはボール盤で自由錐の上限を超えて拡大切り抜きをするためには…から検討することになります^^
(所有のボール盤は逆回転してくれないので)
たぶんメーカー非推奨、良い子はマネしてはダメよ、という方法になりそうですけども(汗;)

 

(※写真をクリックすると大きく表示されます)

 

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